日本流通企業の戦略的革新
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日本流通企業の戦略的革新
\10,450
林周二 東京大学名誉教授 流通科学大学特別教授 推薦
●流通革命から40年。最近ようやく日本の流通企業についての掘り下げた研究文献が登場するようになってきた。新鋭中国人研究者による本書もそのひとつ。
●わが国流通企業の全体像を、進化論的アプローチを採りいれることで、理論的・実証的にとらえようとした野心作。
●本書を推す●
★分析流通論の新たな領域を開拓した画期的な成果 (中本博皓・大東文化大学名誉教授)
★戦略論研究に新たな地平線を切り拓いている (林昇一・中央大学教授)
★本書によって読者はこの業界における新たな自己革新のアイディアを得ることができる(丹沢安治・中央大学教授)
★流通産業に限らずあらゆる産業の発展に大きな貢献が期待される (田辺孝二・前経済産業省中国経済産業局局長)
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目次
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推薦文
まえがき
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序章 問題意識と論文構成
1 問題意識
1−1 総合的な視角による企業分析の必要性
1−2 国際的な視野に立つ研究努力の重要性
2 研究目的と研究対象の選定
2−1 研究目的と課題の設定
2−2 研究対象企業の選定
3 論文の構成
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第1部 理論的考察
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第1章 理論構築への視角
―進化論的アプローチの意義と既存研究の学説的考察―
1 はじめに
2 流通企業に対する見方と動態分析の方法
2−1 生態学的体系としての流通企業
2−2 企業成長・進化の動態的把握の方法
3 進化論的アプローチの意義
3−1 進化概念の再検討
3−2 企業解明における進化論の意義と企業進化の概念
4 企業進化と環境適応に関する議論の変遷
4−1 企業進化に関する既存研究
4−2 企業の環境適応に関する議論の流れ
5流通企業の成長・発展に関する既存研究
5−1 既存小売理論・モデルに関する検討
5−2 日本流通企業に関する実証研究の検討
6 結びに代えて
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第2章 分析枠組:企業進化の創造的環境適応のメカニズム
―革新プロセスの4フェーズモデル―
1 はじめに
2 企業を取り巻く環境要因
2−1 消費者行動
2−2 競争構造―競争関係の多元・重層化―
2−3 法律・政策的要因
2−4 社会文化・経済的要因
2−5 技術革新
2−6 自然環境
3 経営資源の再定義と総合戦略構築力の規定要因
3−1 経営資源
3−2 ゆらぎ
3−3 総合戦略構築力
3−4 企業革新の4フェーズ
4 企業進化と革新プロセスの規定要因と命題
4−1 経路依存性
4−2 創発性
4−3 補完性
4−4 多様性
4−5 自己組織性
4−6 存立価値
5 結びに代えて
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第2部 事例検証とその解釈
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第3章 日本大規模流通企業の歴史的変遷と分子的戦略展開構造の形成
1 はじめに
2 新興流通企業の誕生
2−1 新興流通企業誕生の競争環境
2−2 「スーパー」の登場と新興流通企業の誕生
3 大規模流通企業の生成
3−1 既存研究の問題点
3−2 日本型GMS生成の構図
3−3 日本型GMSの成立と大規模流通企業の生成
4 大規模流通企業の進化
4−1 オイルショックと安定成長への適応
4−2 「冬の時代」の到来と事業多元化戦略
4−3 バブル崩壊前後と環境適応の明暗
5大規模流通企業の戦略展開構造の特徴
5−1 分子的戦略展開構造の形成
5−2 各経営分子の位置づけ
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第4章 流通企業の事業多角化と資源補完・能力蓄積のメカニズム
1 はじめに
2事業多角化に関する分析の視点と方法
2−1 分析の視点
2−2 本章の分析課題と方法
3 流通企業の事業展開パターンの生起と資源補完メカニズム
―大手3社に事例を求めて―
3−1 出店規制と再編による業態多様化および地域補強
3−2 消費行動の変容とサービス分野への参入
3−3 経営者の経営構想力と垂直的な分野への参入
3−4 知識移転と小売業態の多様化:意図するもの・意図せざるもの
4 個別事業(企業)の事後的な能力の蓄積―セブン−イレブンのケース―
4−1 CVSの急成長の構図と背景
4−2 セブン−イレブン・ジャパンに見る事後的な能力の構築
5 流通企業のグループガバナンスの実態と課題
5−1 企業グループ形成の背景と実態
5−2 組織の設計とグループガバナンスの課題
6 結びに代えて
6−1 本章の主な論点
6−2 残された課題
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第5章 流通企業のローカル化と店舗展開のダイナミクス
1 はじめに
1−1 流通企業のローカル化の概念と様相
1−2 本章の課題
2 本章の分析枠組
―小売業の空間特質と大型店店舗展開の経路依存性―
2−1 小売業の空間特質
2−2 大型店店舗展開の分岐空間
2−3 大型店店舗網形成の経路依存性
2−4 本章の分析方法
3 流通環境の変容と立地戦略の変遷
―日本大規模流通企業のマクロ分析―
3−1 都市型立地―中心市街地や駅前立地―
3−2 従来の郊外化立地
3−3 初期の郊外SC立地
3−4 本格的なSC立地時代への転換―その新展開と困難性―
4 店舗展開の経路依存性の実証分析
4−1 地域的な展開から見た出店戦略の3パターン
4−2 地域的展開の特徴―ダイエーとイトーヨーカ堂の比較検証―
5 大型店間競争の実態と郊外化に伴う地域小売業への影響
5−1 同一エリアにおける大型店間の競争
5−2 大型店の郊外出店に伴う地域小売業への影響
6 結びに代えて―主な発見と今後大型店展開のあり方―
6−1 本章の主な発見
6−2 今後大型店展開のあり方
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第6章 流通企業のグローバル化と海外進出のメカニズム
1 はじめに
2 海外進出分析ための理論枠組
2−1 海外進出の動態的な構図
2−2 海外進出の創発性と経路依存性
3 海外進出の変遷プロセスと要因分析
―日本大規模流通企業のマクロ分析―
3−1 生き残りをかけた海外進出
3−2 企業基盤強化のための海外進出
3−3 市場開発のための海外進出
4 海外流通環境の変化と適応戦略―イオンのケースを中心に―
4−1 競争の激化と立地戦略の変化
4−2 現地化の必要性とその実態
5 グローバルマーチャンダイジンク戦略の進化
5−1 PB商品開発の意義と問題点
5−2 国際組織の設立とブランドの統合化
5−3 PB商品開発の成功条件
5−4 商品開発方法の進化
6本章の結論と課題
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第7章 流通企業の情報化と自己革新のダイナミズム
1 はじめに
2 情報化と情報化を通じた自己革新に関する分析枠組
2−1 情報技術と経営戦略の関係
2−2 情報の種類と性質
2−3 情報共有化と個人情報活用の重要性
2−4 情報化を通じた企業自己革新のダイナミックス
3 イトーヨーカ堂における情報化の推移と業務改革の変容
3−1 業務の効率化と情報化の初期的模索
3−2 業務改革の開始と第2次情報システムの導入
3−3 第3次情報システムの導入と業務改革の深化
3−4 −4 第4次情報システムの導入とその問題点
4 イトーヨーカ堂の競争相手の取り組みとの比較分析
―ダイエーとイオンの物流システム改革を中心に―
4−1 ダイエーの情報化と物流システム改革の変容
4−2 イオンの情報化と物流システム改革の変容
4−3 3社の比較分析:情報化と流通チャネル変容の整合性
5 まとめと今後の研究課題
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第8章 流通企業の事業再構築と創造的破壊の構図
―環境への過剰適応とその克服法―
1 はじめに
2 事業再構築の位置づけとその構成要素
2−1 事業再構築の位置づけ
2−2 事業再構築の4要素
2−3 事業再構築の必然性と困難性
2−4 本章の分析方法
3 バブル期以降日本の流通企業が直面する過剰投資問題とその解釈
―ダイエーのケースを中心に―
3−1 過剰投資の発生に関する3説
3−2 ダイエーグループの規模拡大の特徴
3−3 岐路に立つダイエーグループ
4 ダイエーに見る事業再構築の実態と問題点
4−1 試行錯誤の事業再構築プロセス
4−2 事業再構築の実態とその特徴
5 成功企業からの啓発とダイエー新生の方向性
5−1 優良企業に見る活力経営の構造
5−2 再生企業に学ぶ危機突破の行動原理
5−3 今後ダイエー新生の方向性
6本章のまとめ
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第9章 流通企業の環境保全・社会貢献活動とその戦略意義
―大手4社の環境報告書の分析を中心に―
1 はじめに
2 環境保全・社会貢献活動の概念フレームワーク
2−1 環境問題と企業経営との相互関係に関する認識の変遷
2−2 環境保全・社会貢献活動の概念フレームワーク
3流通企業の環境対策の歴史的展開と社会的背景
3−1 流通企業の環境対策の歴史的展開
3−2 環境戦略を重視する社会的背景
4 環境マネジメントシステムの導入と環境組織の構築
―大手4社の比較分析―
4−1 環境マネジメントシステムの導入
4−2 環境組織の構築
5 環境マネジメントの実践と社会的評価
5−1 環境マネジメントの実践―事業活動と環境活動の一体化―
5−2 環境活動の取り組みの成果
5−3 情報公開と社会評価
6 結びに代えて
6−1 流通企業の環境経営の課題
6−2 共生・調和の時代に向けて
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終章 理論的発見と政策的含意
1事例検証の主な結果の総括
1−1 時間的プロセス革新の検討
1−2 空間的プロセス革新の検討
1−3 構造的プロセス革新の検討
1−4 価値創造プロセス革新の検討
2 企業進化の理論的メカニズムと政策的含意
3 今後の研究課題
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参考文献
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―日中国交正常化以後を中心として
―中国語との対照比較を視野に入れて
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