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中国人の日本語作文コンクール
 
 
 
  日本僑報社・日中交流研究所主催の第11回「中国人の日本語作文コンクール」で最優秀賞(日本大使賞)を受賞した、山東政法学院4年生の張晨雨(ちょう・しんう)さんが副賞の「日本1週間招待」を受けて2月21日から28日まで、初めて日本を訪れました。
 期間中は都内を駆け足で巡りましたが、張さんにとって今回の初来日は、本当の日本を知り、日中関係を深く考えるよい機会になったようです。
 皆様には、ここに改めて深く感謝を申し上げます。             
               日本僑報社・日中交流研究所
                 編集長・所長 段躍中

 
 
 2016年2月21日(日)到着

 午後1時、羽田空港に到着。その足でちょうどこの日、池袋の公園で開催の“青空”中国語学習サークル「星期日漢語角」(創設者・段躍中)に参加。日本で中国語を学ぶ学生や社会人らと楽しく交流しました。
 続いて、近くの日本料理店で開催の漢語角メンバーを交えた歓迎交流会に出席。会話はほとんど中国語で行われ、張さんは予想していた以上に「日本の中国語学習者のレベルと学習意欲が高い」ことにすっかり感心していました。

 
 2月22日(月)
 午前11時、自民党の高村正彦副総裁を表敬訪問。日本語作文コンクール受賞作品集『なんでそうなるの? 中国の若者は日本のココが理解できない』(日本僑報社刊)を進呈し、最優秀賞受賞の喜びや初来日の印象などを報告しました。
  昼は、赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京(全日空ホテル)で開かれた宮本雄二・元中国大使主催の昼食会にご招待いただきました。宮本元大使は「本場の日本料理を味わって」と本格的な懐石料理をふるまわれ、和服姿の仲居さんの給仕のもと“おいしい”日本文化を体験したひとときとなりました 。
 
 午後2時、株式会社ドンキホーテホールディングス(日本語作文コンクール協賛)を、午後3時半に浜松町の東芝本社ビルにある東芝国際交流財団(同コンクール協賛)をそれぞれ表敬訪問。最優秀賞受賞の喜びを報告し、コンクールへの変わらぬ支援に感謝の意を表しました。
 夜は、港区芝の「島田総合研究所」に、代表の島田晴雄先生(千葉商科大学学長)を訪ねました。島田先生は、若手経営者たちの私塾である「島田村塾」を開かれています。この日は若手の経営者、研究者十数人を交えて、中国のポップカルチャーや日本語学習事情などについて親しく懇談しました。
 張さんは「日本の若い経営者たちが、中国にとても関心があることがわかり、うれしかった」と喜びを語っていました。
 
 2月23日(火)
 午前、鳩山由紀夫元首相を表敬訪問。張さんの受賞作などを収めた『なんでそうなるの?』を進呈し、受賞の喜びや初来日の印象などを報告しました。
 昼は、作文コンクールを長年応援してくださり、昨年より同コンクール顧問に就任されている東京大学の高原明生教授(現代東アジア政治)を訪ねました。東大の学生食堂でおいしいランチをいただいたのも、よい経験となりました。
 朝日新聞の大野博人論説主幹が同席され、コンクールへの参加や日本の印象などについて、丁寧な取材を受けました。
 午後2時に、林芳正参議院議員(日中友好議員連盟事務局長)を訪ねて表敬しました。『なんでそうなるの?』を進呈するとともに、今回の受賞の喜びについて報告すると、力強い励ましの言葉をいただきました。
 3時に、丹羽宇一郎・前中国大使を表敬訪問。丹羽前大使は大使在任中に2回、作文コンクール表彰式に出席され「日本大使賞」を授与されるなど、この活動に深い理解を寄せられています。この日は、コンクール開催報告など予定時間をオーバーするほど親しく懇談させていただきました。

 4時半に、福田康夫元首相を表敬訪問しました。作文コンクール開催の模様やその成果などについて報告したほか、張さんが「来年日本に留学したい」という希望を語ると、どの大学に留学したらいいかなど具体的なアドバイスと励ましの言葉をいただきました。
 その後、銀座で「銀ぶら」を体験。第11回作文コンクール2等賞受賞者で現在、慶応大学交換留学生の陳星竹さんと、華やかな銀座の街を散策しました。将来は「日本の大学に留学し、ファッション関係の仕事をしたい」という張さんは、日本の最新ファッションに興味津々の様子でした。
 

 
 2月24日(水)
 午前、西池袋の日本僑報社で、東京新聞の五味洋治編集委員から取材を受けました。
 その内容は、“「予想していた通り みな親切」 中国人の日本語作文コンクール最優秀の張さんが訪日”と題して、2月28日付東京新聞に掲載されました。
 午前11時半から、都内の日本記者クラブを訪問。作家で、作文コンクール受賞作品集に毎年のように推薦文を寄せてくださる石川好氏と昼食をともにしつつ、有意義なひとときを過ごしました。
 午後1時半から、参議院の輿石東副議長を訪ねて表敬しました。『なんでそうなるの?』を進呈したほか、受賞について報告しました。
 輿石副議長の地元・山梨県の特産品であるという、かわいらしい鹿革の小物入れをプレゼントしていただきました。
 その後、秘書の方に案内していただき、立派な参議院本会議場を見学しました。
 午後2時45分、木原誠二外務副大臣を表敬訪問。木原副大臣から今回の受賞についてお祝いの言葉をいただいたほか「中国は日本にとって重要な隣国であり、若者同士の交流は極めて重要だ。 今回の日本滞在中は様々な人と交流し、ありのままの日本の姿を中国の皆さんに伝えてほしい」という温かな激励の言葉をいただきました。
※ 外務省サイト:最優秀賞受賞者の表敬訪問報告
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/c_m1/cn/page3_001578.html 
 午後4時ごろ、朝日新聞社(日本語作文コンクールのメディアパートナー)を訪問し、受賞の喜びなどについて報告しました。
 
 2月25日(木)
 午前、前駐米大使の藤崎一郎・上智大学特別招聘教授を訪ね、『なんでそうなるの?』を進呈したほか、最優秀賞を受賞した作文「好きやねん、大阪」の内容を紹介させていただきました。藤崎元大使からはサイン入りの著書を直々にちょうだいしました。
 昼、永田町の衆議院第二議員会館の食堂でランチをいただく。日本の議員食堂で食事を取ることも、めったにできない体験でした。
 午後は、衆議院第二議員会館の会議室で開かれた、張晨雨さんを囲む「国会懇談会」に出席。中国留学経験を持つ国会議員らが出席されました。
 近藤昭一衆院議員(元環境副大臣)があいさつされ、作文コンクールと張さんの前途に温かな励ましの言葉をいただきました。また西田実仁参院議員は、代理の秘書がメッセージを読み上げてくださいました。
 出席を予定していた菊田真紀子衆院議員は急な公務のため欠席されましたが、秘書の方から激励のお電話をいただきました。
 午後3時から、自民党の二階俊博総務会長を表敬訪問。二階総務会長は「中国の若者代表」と自ら一筆をしたためて張さんに贈り、「日本語や日中友好の歴史をよく学び、日中の懸け橋になってください」と力強く励ましてくださいました。張さんもこれに応え、「これからも一生懸命がんばります」などと意欲的に話していました。
 この日の衆議院会館の訪問は、古い歴史が刻まれた同会館に入ったこと自体、張さんにとって驚きと発見の連続であったようです。
 夕刻からは「しんぶん赤旗」「日中友好新聞」「国際貿易」「人民日報・日中新聞」など各紙や中国関連ニュースサイト「レコードチャイナ」の共同取材を受けました。皆さん、熱心に取材してくれ、張さんもすっかり感激していました。
 その後、浅草に足を伸ばし、外国人客でにぎわう浅草寺や仲見世などを参観したほか、ご当地グルメの「もんじゃ焼き」も味わいました。

 2月26日(金)
 午前は、都内観光を楽しみました。
 午後3時、日本僑報社を訪ねてくれた、俳優の関口知宏さん(日本僑報社刊『「ことづくりの国」日本へ』著者)と初めて面会。
  関口さんが出演されたNHKの人気番組「中国鉄道大紀行」を見て大ファンになったという張さんは、関口さんより同番組の細かな部分をよく覚えていて、関口さんも舌を巻くほど。「まさか本人に会えるとは!」と張さんは興奮冷めやらぬ様子でした。
 午後は5時からNHKラジオ第1で放送されたニュース番組「先読み!夕方ニュース」に生出演。
 「夕方ホットトーク」というコーナーで、テーマは「中国人対象の日本語作文コンクールで2015年最優秀賞(日本大使賞)受賞者に聞く〜日中の草の根民間交流を考える」。張さんは、NHK解説委員の加藤青延さんの質問を受けて、流暢な日本語で熱いトークを繰り広げました。
 加藤さんは『NНK特派員は見た 中国仰天ボツネタ&マル秘ネタ』(日本僑報社刊)の著書もある大変な“中国通”として知られています。
 番組は、加藤さんによる第11回日本語作文コンクールの紹介に続き、最優秀賞を受賞した張さんの驚きと喜びの声などを伝えました。
※ この時の熱いトークの内容が、NHKオンラインサイトで1カ月間公開されています。どうぞお聞きになってみてください!
http://www.nhk.or.jp/hitokoto/backnumber/ 

 続いて6時半から、NHK国際放送の中国語番組の収録にも参加しました。この番組は、3月6日に放送される予定です。



 
 2月27日(土)
 午前は、都内観光を楽しみました。
 午後3時から、千代田区の日本教育会館で開かれた「第1回日中教育文化交流シンポジウム」に出席。
 張さんは「基調発表」として受賞作品「なんでそうなるの?」を日本語で披露したほか、日本で受けた好印象などについて話しました。
 続くディスカッションには、第7回作文コンクール受賞者で英国Leeds大学大学院留学生の郭海さん、第10回コンクール受賞者で西九州大学留学生の丁亭伊さん、第11回コンクール受賞者で慶応大学交換留学生の陳星竹さん、日中翻訳学院修了生で『中国人の価値観』(小社刊)訳者の重松なほさん、早稲田大学・日中学生会議の松本晟さんが出席。
 張さんも交え、日中両国の青年が互いの国の文化・教育などについて率直に意見交換をしました。
  その後、シンポジウムに参加した日中の若者たちとともに都内で和気あいあい、ショッピングを楽しみました。このことも張さんにとって「日中青年交流」と「日本文化理解」の実践の場となったようです。
 夜は、瀬野清水氏(元重慶総領事、共著に日本僑報社刊の『日中対立を超える「発信力」』など)のご自宅を訪問し、送別会を開いていただきました。
 日本の家庭で、アットホームな雰囲気をたっぷり味わわせていただきました。


 


 


 張さんは日本での1週間を振り返り、「今回初めて日本を訪問しましたが、日本の街は想像した通りで大変きれい。日本人は真面目で優しく、親切でした。日本の良いところを中国の友人にも伝えたい」と話していました。
 また張さんは、来年4月に日本留学を予定しているそうです。今回の収穫を胸に「これからも頑張ります!」と意欲的に述べていました。

 張さんはこの1週間、政治・経済・教育・マスコミ・民間など各界の多くの人と懇談し、「日中の未来を担う」という志を新たにしていました。
 主催者としても非常に励まされる思いであり、お世話になった方々に改めて感謝の意を表します。
 

 
 皆様からの温かなご支援、ご協力を胸に、これからも日中相互理解の促進、とりわけ次代を担う若者たちの正しい日中理解促進のために、いっそう努力していく所存です。
 また毎年、タイムリーな話題をテーマにした『中国人の日本語作文コンクール』受賞作品集の“生の声”を、日本の皆様のいっそうの中国理解にも役立ててもらえたら、と願っています。

・日本語作文コンクールの募集要項や  受賞作品についてはこちら
マスコミに取り上げられたこの本の書評

  最優秀賞受賞者の張晨雨さん来日、マスコミ各社の報道
第11回「中国人の日本語作文コンクール」最優秀賞受賞者である張晨雨さん(山東政法学院4年生)が副賞の「日本一週間招待」を受けて来日し、取材を受けたマスコミ各社の報道は以下の通り(2016年3月7日現在)。
 



NHKラジオ第1「先読み!夕方ニュース」(2月26日放送)
  「夕方ホットトーク」──「中国人対象の日本語作文コンクールで2015年最優秀賞(日本大使賞)受賞者に聞く〜日中の草の根民間交流を考える」※ トークの模様はNHKオンラインサイトで1カ月間、公開中http://www.nhk.or.jp/hitokoto/backnumber/ 

公明新聞 (2月26日付)
  「第1回日中教育文化交流シンポジウム」(27日開催、張晨雨さんが基調発表)の案内を掲載。



レコードチャイナ(2月27日配信)
  <インタビュー>「大阪人は中国人に似ている」「関西弁漫才は最高」─中国人の日本語作文コンクール最優秀賞『好きやねん、大阪』作者


しんぶん 赤旗 (3月4日付)
 「相互理解深めよう」日中教育文化交流シンポジウム

NHK国際放送・中国語番組 (3月6日放送)
 第11回中国人の日本語作文コンクール<インタビュー> 中国語版


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