「中国の大学生」発 日本語メッセージ


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「中国の大学生」発 日本語メッセージ
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【内容紹介】
中国の大学で日本語を勉強している学生が増え続けています。日本語学習を始める「きっかけ」は何だったのか、彼らにとって「日本語とは何か」、日本と日本人にどのような思いを抱いているのか――国際交流研究所は、「日本語学習と私」をテーマに、「第十二回・中国の大学生『日本語作文コンクール』」(対象・大学二、三年生)を実施しました。
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九十八大学から三三六〇編の作文が日本に送られて来ました。これまで十二回行った「日本語作文コンクール」で、最も多い応募数と多岐にわたる内容の豊かさに驚かされました。
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本書では、その中から「一、二、三等賞」に選ばれた四十六編の作文を収録しました。
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中国では、自分の意志や希望に反して、大学入試の点数によって、日本語を学ぶことになった学生が少なくありません。また、日中間には、「歴史認識」の壁があります。そうした環境の中で日本語を学ぶ中国の大学生の心は複雑です。
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本書の作文には、中国の若者の喜怒哀楽≠ニ、普段の素顔、感情が溢れています。
日本人として教えられることが多い「日本への熱いメッセージ」です。
【編著者紹介】
大森和夫 1940年生まれ。早稲田大学第一政治経済学部政治学科卒業。朝日新聞記者(政治部)を経て、1989年1月、国際交流研究所を設立。国際交流研究所所長。1996年から中国・上海朝日文化商務培訓中心理事長。
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大森弘子 1940年生まれ。京都女子短期大学家政学部卒業。日本語教材「日本」編集長。
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【最新情報 この本は、2004.12.24の朝日新聞・天声人語に紹介されました。全文は以下の通りです。】
中国の女子大生の作文である。離婚した父と平穏に暮らしていたが、15歳のとき、父が日本人女性と再婚した。
 結婚式の日には、シロという犬を連れて家出した。「母と言いたくなければおばと呼んでもいい」と父は言ったが、冷たく拒否した。継母には自分の持ち物やシロに触れさせなかった。
 音楽学院の入試をひかえて大病にかかり入院した。継母は自分の血を輸血してくれた。意識が回復し、疲れた笑顔の彼女を見て心が大きく動いた。音楽学院に行くとき、シロの世話を彼女に託した。継母は涙を流した。冬休みに帰ったら、お母さんと呼ぼうと心に決めた。
 冬休みに帰宅しても「お母さん」はいなかった。シロを連れて娘を迎えに出たとき、急に走り出したシロを追いかけ、車にはねられて亡くなった。残された日記には、その日を楽しみにしていたことが書かれていた。「お母さんの遺志を引き継いで中日のかけ橋になりますよ」と作文は結ぶ。
 大森和夫・弘子編著『「中国の大学生」発 日本語メッセージ』(日本僑報社)に収められた一編だ。中国で日本語を学ぶことには、困難も伴う。反日感情がくすぶっている。「反日」を増幅する事件もしばしば起きる。しかし、現実の日本人や日本文化に接することによって「反日」を克服していくさまを描く作文が多い。先の女子大生の物語は、象徴的な例だ。
 「中国に親しみを感じる日本人が激減している」という調査結果が先日、報じられた。作文集を読みながら、草の根の相互交流がいかに大切か、を改めて痛感する。
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「中国の大学生」発日本語メッセージ
中国の大学生2万7187人の対日意識
中国の1万2967人に聞きました
日中関係は?中国の大学院生《日本語学習者》が見る十年後の夢と今
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