【高橋塾受講感想】

一から翻訳を始めようと思っている方、キャリアを積んでいる方にもとても有意義な翻訳塾

――『中国人の苦楽観』訳者・福田櫻さん

 

 

 

 

【日本僑報社発】日本僑報社の人気書籍『中国人の苦楽観―その理想と処世術』の訳者福田櫻さんより、日中翻訳学院・高橋塾の受講感想が寄せられた。

 

高橋塾感想・福田櫻

 

高橋先生のご添削頂いた内容とその解説を読んでまず驚かされたのは、その論理的な説明です。私も様々な精読の授業や中国語の授業、添削を受けてきました。しかし自分の翻訳が添削された時、どうして自分の訳が間違いなのか、納得のいく回答を得られる機会というのはなかなかありませんでした。「そういうものだから」と済まされてしまうことは案外多いもので、結局納得のいかないもやもやが残ることもしばしばでした。

 

しかしその点、高橋先生の説明は長年の言語学的ご研究から論理的に組み立てられており、なぜ自分の翻訳が不適切なのかを指摘して頂けます。中国語は実質視点であり、日本語は話題視点である、という二つの言語の根本的な違いに気づかされ(詳しくは高橋先生のご著作「中日対照言語学概論」を一読されることをお勧めします)、自分の翻訳が中国語を日本語に訳す過程でどのように不適切だったのかを理解することができます。

 

このように書くと、なんだか厳しそう……と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、高橋先生の言葉は常に温かく熱心でいらっしゃいます。同じミスをしても根気よく直してくださいます。訳の良かった点も褒めてくださり、翻訳が嫌になることもないと思います。

 

私は翻訳とは全く畑違いの学部を卒業していますが、この高橋塾で学ばせていただき、昨年初めて一冊の本を翻訳することができました。一から翻訳を始めようと思っている方にも、もうキャリアを積んでいらっしゃる方にもとても有意義な翻訳塾だと思います。

 

最後にいつも熱心なご指導を頂いている高橋先生に感謝申し上げます。

 

 

福田 櫻(ふくだ さくら)さんの略歴、1988年生まれ。上智大学総合人間科学部心理学科卒業。大連理工大学に語学留学後、半導体関連の中国語和訳に携わる。日中翻訳学院にて翻訳を学ぶ。翻訳書に『中国人の苦楽観―その理想と処世術』、『習近平はかく語りき――中国国家主席珠玉のスピーチ集』(共訳、共に日本僑報社刊行)。