東京新聞▼この人

日本語作文コンクールで最優秀賞 関欣さん

 

2011.2.9東京新聞朝刊より

 

 

日本語を学ぶ来日経験のない中国人を対象とした恒例の「日本語作文コンクール」(日本僑報社主催)で約二千本の中から最優秀賞となった。

今回は「メイドインジャパンと中国人の生活」が作文のテーマ。日本の車や電気製品がいかに中国人の生活を変えたかを「幸福の贈り物」と題して書いた。

一九八五年、愛知県に技術者として派遣された父親が日本製の小型テープレコーダーを買ってきた。同居の祖父は大喜びで孫娘(関さん)の泣き声、笑い声を録音して楽しんでいた。

その後、祖父は独り暮らしになり、間もなく病死。遺品のテープには「レコーダーがあってよかった」と祖父の声。離れて暮らす孫娘の声を毎日聞き、自分の思いを録音していた。

それを機に日本に関心を持ち、今は西安交通大学で日本語を専攻。「日本製品は私たちに幸せを持ってきた。私は日系企業に勤め、日中の人々に幸福をもたらす懸け橋になりたい。レコーダーのお礼として」

副賞として日本に招待された。「おみやげは日本の化粧品。たくさん頼まれちゃって」と日本語で返してきた。両親と西安市在住。二十二歳。普i五味洋治) 

 

第七回中国人の日本語作文コンクール原稿募集中

http://duan.jp/jp/2011.htm