【内容紹介】 中国のWTO加盟を経て、日中間の経済交流がますます盛んとなり、中国語を学ぶ学生、社会人の数は増えている。また、中国市場を目指し多くの企業が中国へと進出を続けており、ビジネスの場面において中国経済を中国語で語る機会も増えているだろう。 ----------------------------------------------------- 中国経済を知りたければ中国の新聞記事を読めばいい。しかし、経済関連記事には専門用語が含まれ、それらの用語は普通の辞書には載っていないものも多く、学習意欲があってもままならないという問題が発生しやすい。その上、英語とは違い中国語の場合経済トピックを扱った学習用テキストの数は決して多くなく、中・上級を目指す学習者にとっては悩みの種である。 -----------------------------------------------------
著者の主宰する「中国経済新論」というサイト内に掲載してきた「実事求是」という中国経済に関するコラムは、日本語版と中国語版が同時に掲載される。もし、この文章を学習用という点に主眼を置いて整理をすれば、こうした悩める中級・上級学習者の役に立つのではないかと、本書の出版に踏み切った。 -----------------------------------------------------
掲載文章は、現代中国経済を理解するために役立ち、しかも日本人が関心を持っていそうなテーマに絞り込んだ。中国の経済、社会、日中関係について幅広く取り上げているので、読み物としても楽しんでもらえるのではないだろうか。 -----------------------------------------------------
目次【日中両国語完全対訳】 はじめに 今、なぜ中国脅威論か 海亀と渡り鳥:中国人留学生の帰国ラッシュ 中国の一人勝ち・日本の一人勝ち ユニクロ人気の裏側 中国国内版の雁行形態の形成に向けて 総論賛成・各論反対を乗り越えるために 上海の香港化・香港の上海化 中国がもし100人の村だったら なぜ日本人は英語が苦手なのか セーフガードの発動:する側とされる側の言い分 中国経済の「カエル跳び」は可能か メイド・イン・チャイナの本当の実力 中国の経済発展のためにならない大型連休の導入 瀋陽日本総領事館事件から見た日本外交の建前と本音 岐路に立つ日本の自動車メーカーの対中戦略 性善説崩壊が日本停滞の真因 モジュール化と中国の工業発展 低賃金は中国経済の強みか なぜ対中ODAが必要なのか 青島の別荘ブームは繁栄それともバブルの象徴か 「社会主義の初級段階」それとも「原始資本主義」 対照的な日中の農業問題 日中企業提携の新段階 人民元切り上げの政治経済学 外貨準備は多いほど良いか 中国発デフレ論を巡る誤解を正す なぜ日本企業は人気がないのか 全面的な小康社会の建設に向けて 高まる金持ち批判:問われる原罪 自動車大国に向かう中国 中国の躍進と日本の衰退の原因は本当に元安にあるのか 「現地生産・現地販売」は唯一の対中ビジネスモデルではない 「中華思想」それとも「被害妄想」 改革のモデルになる六本木ヒルズ開発 進む国有企業の民営化 中国経済は過熱しているか 重商主義からの脱却を 25周年を迎える中国の改革開放 留学先としての日米逆転 産業の高度化を目指す珠江デルタ 好調な対中輸出で消え去った中国脅威論 合計42本 |