【内容紹介】 本書は『氷点週刊』停刊の契機になった論文『近代化と中国の歴史教科書問題』の執筆者である袁偉時・中山大学教授の関連論文集である。 冒頭の「『氷点』事件の記録と反省」と自序は、袁教授が本書のため書き下ろした労作であり、一読に値する。 他の論文で、義和団と文化大革命期の紅衛兵の愚行が通底しているとの喝破、日中両国でほぼ同時期に起きた明治維新と洋務運動が異なる結果を生んだ原因の解明、昨年の「反日デモ」で噴き出した偏狭なナショナリズムの危険性の指摘など、われわれにも関心の深い問題点を、歴史家の視点で縦横に論じていることも注目される。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆目 次◆ 自序 東アジアはどうして再び歩む速度を緩めたのか? 『氷点』事件の記録と反省 近代化と中国の歴史教科書問題 中国歴史教科書騒動 冷ややかに見つめつつも……―『氷点』復刊に思う 学術・文化の討論が理性・寛容・自由・平等の下に回帰するよう願って なぜ、何時、どのような「反帝・反封建」だったのか―「反帝・反封建が近代中国史のテーマ」に答える 甲午戦争〔日清戦争〕の歴史的教訓 抗日戦争 文明の進展と中国の反省 近代中日関係への冷静な思考 円明園:立ち後れと封鎖性が招いた苦難 ----------------------------------------------- ★ondemand版★ 『新版中国の歴史教科書問題―偏狭なナショナリズムの危険性―』 著 者:中山大学教授袁偉時 訳 者:武吉次朗 発行日:2012年11月11日 サイズ:A5判、並製 ページ数:200頁 ISBN4-86185-141-4 c0036 定価(税抜):3800円 注文先 http://duan.jp/item/141.html |