【内容紹介】 私は、数年来長江文明と日本の縄文・弥生文化の接点について探求を続けてきている。2006年6月拙著「長江文明と縄文・弥生文化の接点を求めて」を出版。長江文明と縄文・弥生文化に稲作に基づく同じような文化を持っていることがわかってきた。例えば、糯米、なれずし、高床式住居、磨製石器、鵜飼、絹、銅鏡、銅鐸、入れ墨、ペーロンなどは、長江文明の影響があったことを示すものである。2007年4月、私は、長江下流域に当たる河姆渡遺跡や良渚遺跡などの遺跡巡りを行い、自分の目で長江文明の一端を確認している。河姆渡遺跡では、二羽の鳥が太陽を抱きかかえている象牙品とその形を表した巨大なモニュメントを確認、また、高床式建物の多数の建築部材(ほぞ穴を開けた柱、梁、桁など)の復元住居を見ることができて大きな感動を覚えた。 私は、2007年長江巡り(河姆渡遺跡、良渚遺跡)、そして09年には、貴州省、雲南省などの少数民族、10年には、貴州省の?族探求の旅を終え、足かけ4年になった(11年12月現在)。長江文明と貴州省少数民族(?族)の文化を追い求めて、私のできる範囲の資料を集めてきた。私は、現在中国伝統文化の歴史の重みを感じている。中国各地には、多種多様な文化が栄え、数千年に亘って伝わり今日に至っている。私の心境は、伝統文化の真髄を味わうことができればと思っている。 私が初めて中国を訪れたのは、1994年のことであった。初めは、観光のつもりで北京の観光名所を訪ねた。本格的に中国に行くようになったのは、退職後の1999年以後のことである。私が今まで訪れた主な博物館などは、次のとおりである。北京市にある故宮博物館、中国美術館、明の十三陵、西安市にある陝西省歴史博物館、乾陵博物館、西安碑林博物館、兵馬俑博物館、敦煌市莫高窟、広東省博物館、上海博物館、浙江省博物館、貴州省凱里市州民族博物館、昆明市雲南省博物館などは、私の脳裏に印象強く残っている。 私は、退職後12年間中国との民間交流を行い、自分なりに長江文明や少数民族の研究を進めてきたが、たくさんの中国人と知り合うことができ、大変うれしく思っている。(本書の前書きより) ------------------------------------------------------- 書名 長江中下流域の人々と貴州省少数民族との関連を求めて 著者 西村 武(にしむら たけし) 出版 日本僑報社 判型 B6判130頁並製 定価 1200円+税 発行日 2012年6月1日 ISBN9784861851209 C0036 注文先 http://duan.jp/item/120.html |