この40年間に、両国のたくさんの「特派員」が現地の政府や社会各界から協力を受け、支えられつつ、困難を乗り越え仕事に励み、たくさんの記事を書いてきました。それらの多くの記事は、両国の友好を守り、客観的で公正、真実を求めるものであり、両国とその国民の相互理解と交流を増進し、国交回復や平和友好条約締結を促し両国の友好協力関係を不断に発展させることに大きな役割を果すものでした。彼らは、その一時代の歴史の記録者というのみならず、両国関係の目撃者でした。 ―趙 啓正・中国国務院新聞辧公室主任の記念講演より
■巻頭特集 駐日中国大使館主催の記念会・国務院新聞辧公室主催の記念会
■第一期(一九六四〜一九七二) 大越幸夫 日中記者交換四十周年を思う 菅 榮一 毛沢東社会主義・中国の風景 劉 徳有 「留年」させられた十五年特派員生活・ノート 劉 延洲 楢川村とその老村長 日本での想いを託した詩十首 蒋 道鼎 はじめての常駐記者時代の思い出 王 泰平 外交官特派員の回想 秋岡家榮 周総理を身近かに感じた五年間 日中国交回復へ巧みなタクト 福原亨一 文革の波にもまれて 正常化の前と後 塩島俊雄 混迷の時代の特派員体験 藤川魏也 老照片 六十年代の北京 中島 宏 ピンポン外交・ニクソン訪中・日中国交―私の中国取材回想 吉田 実 日中国交正常化交渉を振り返って
■第二期(一九七三〜一九八二) 呉 学文 中日新聞記者交換への遠き道のり 温故知新 駱 為龍 北京から東京へ 北京から東京へ 田所竹彦 北京在勤中に感じたこと 北京在勤中に感じたこと 高橋茂男 蘇の香漂う四合院―愛新覚羅溥傑、浩夫妻北京の日々 「大寨の鉄の娘」―郭鳳蓮さんを訪ねて 丹藤佳紀 「十年ひと昔」―取材・通信手段あれこれ 青木周三 良好だった日中関係 田畑光永 短命に終わった民主化運動 鹿毛隆郎 周恩来総理の「処決」の覚悟を見る 石ア憲司 中国、近代化へ大転換 横堀克己 記者交換の原点 ■第三期(一九八三〜一九九二)
藤村幸義 宝山製鉄所第二期工事の延期をスクープ 荒井利明 王晶とその家族たち 垂水健一 印象に残る「国境を行く」取材 園田 矢 政治が機能していたころ 高井潔司 改革・開放の中国」取材で築いた「財産」 高田智之 私の北京特派員時代 岩城浩幸 協和医院との一三五〇日 信太謙三 中国報道は多元方程式の時代に ■第四期(一九九三〜二〇〇四)
陳 志江 忘れられない出来事―阪神淡路大震災現場取材記 村山義久 上海で見た「東京物語」 上村幸治 市場経済と庶民の暮らし 鈴木孝昌 工人体育場の熱い夜―悪化する日中民間感情 藤野 彰 日中共生と報道の課題 張 哲 日本の中の中国 五十川倫義 国民感情の衝突の中で 永持裕紀 人と人との交流を促す記事を 孫 宝印 人生いろいろ 会社もいろいろ 主義もいろいろ 蘇 海河 日中記者交流の重要な窓口 楊 慧 友人の救急診療に付き添って
■付録 四十年間日中特派員名簿 日中双方の新聞記者交換に関する高碕事務所と廖承志事務所の会談メモ 日中間の常駐記者交換の経緯
■編集後記 日中両国の特派員が架けた友好の橋 段躍中
------------------------------------------------ 書名 春華秋實―日中記者交換40周年の回想 編者 段躍中 出版 日本僑報社 判型 A5判592頁 定価 3.800円+税 発行 2005年9月1日 ISBN 978-4-86185-015-8 C0036 注文先 http://duan.jp/item/015.html |