【高橋塾の受講体験談2件】 高橋塾の魅力(佐藤正子さん) 有意義な翻訳塾(福田櫻さん) 【日本僑報社発】日中翻訳学院・高橋塾の受講生から2件の受講体験を寄せられました。ここに特集で掲載します。なお、高橋塾第10期は5月25日から始まります。詳細はhttp://fanyi.duan.jp/の案内をご高覧ください。 ◆その一、高橋塾の魅力(佐藤正子さん) 高橋塾は、翻訳教室でも、翻訳講座でもなく、「翻訳塾」です。 この塾というネーミングに魅かれました。 受講のきっかけは、高橋弥守彦先生の「中日対照言語学概論」出版記念の講演会でした。「あっさり日本語・こってり中国語」「中国語は実質視点・日本語は話題視点」・・・綾小路きみまろのファンだという先生のお話はテンポよく、あっという間に終了時間に。 ですが「日本語は話題視点」という先生のこの視点の理論には、どうしても納得できず、もっと続きを聞きたいと思いました。 そんなとき「高橋塾」の募集があり、第1期から応募しました。 では、翻訳の各期の、学習の進め方を簡単に紹介します。 各期2編、中国語の小品を9回に分け課題にし、火曜日までに先生にメールで提出。同土曜日に、先生から解説と添削が、各塾生に返信されます。 さらに、最後の10回目は、会場を設定して、塾生が先生を囲み。作品の翻訳のまとめ、文法などの解説。塾生からの、率直な疑問と先生からの説明。 塾生には中国の方もいて、同じ文章でも、日本人と中国人の訳の論点が異なることもあり、非常に興味をそそられるひと時です。(コロナ禍で、ここ数回は延期になっています。再開が待ち遠しいです) それでは、毎週メールで送られてくる先生の解説と添削の一部を紹介します。 解説 1.原文と翻訳で問題になる箇所の文法構造や翻訳のポイント。(A4一枚程度) 2.訳文添削 *2.・3・4は塾生個々に。 訳文の問題のある個所をアンダーラインで示し、その個所の問題点の指摘。 3.アンダーラインの添削をし、黄色マーカーハイライト。 4.講評(抜粋) 「〜まだ実質視点“白暄香甜的馒头”“吃多了却胃酸恶心”と話題視点の問題が若干残っています〜」 5.参考訳文(高橋先生の訳文) 更に作品の終了時には、全体を見渡せるように「整理版」が先生から配信されます。 最初に、先生の講演を聞いて抱いた「日本語は話題視点」の疑問は、まだ私の中で解決していません。 ですから1月末から始まる第9期を継続することにしました。コロナ禍で、閉塞感はありますが、遠出できない分、机に向かう時間も増えました。 先の課題を追求しながら、今期も「高橋塾」の翻訳課題に、楽しみながら、じっくり取り組みたいと思っています。 そして、毎回の高橋先生から、送られてくるのは、解説や添削だけでなく、メールにかならず励ましのあたたかい言葉が添えられています。高橋先生の、優しい声が聞こえてくるようです。 実はこれが「高橋塾」の魅力の一つでもあるのです。 −−−−−−−−−−−−−− ◆その二 有意義な翻訳塾(福田櫻さん) 高橋先生のご添削頂いた内容とその解説を読んでまず驚かされたのは、その論理的な説明です。私も様々な精読の授業や中国語の授業、添削を受けてきました。しかし自分の翻訳が添削された時、どうして自分の訳が間違いなのか、納得のいく回答を得られる機会というのはなかなかありませんでした。「そういうものだから」と済まされてしまうことは案外多いもので、結局納得のいかないもやもやが残ることもしばしばでした。 しかしその点、高橋先生の説明は長年の言語学的ご研究から論理的に組み立てられており、なぜ自分の翻訳が不適切なのかを指摘して頂けます。中国語は実質視点であり、日本語は話題視点である、という二つの言語の根本的な違いに気づかされ(詳しくは高橋先生のご著作「中日対照言語学概論」を一読されることをお勧めします。)、自分の翻訳が中国語を日本語に訳す過程でどのように不適切だったのかを理解することができます。 このように書くと、なんだか厳しそう……と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、高橋先生の言葉は常に温かく熱心でいらっしゃいます。同じミスをしても根気よく直してくださいます。訳の良かった点も褒めてくださり、翻訳が嫌になることもないと思います。 私は翻訳とは全く畑違いの学部を卒業していますが、この高橋塾で学ばせていただき、昨年初めて一冊の本を翻訳することができました。一から翻訳を始めようと思っている方にも、もうキャリアを積んでいらっしゃる方にもとても有意義な翻訳塾だと思います。 最後にいつも熱心なご指導を頂いている高橋先生に感謝申し上げます。 全文http://duan.jp/news/jp/20210204.htm −−−−−−−−−−−−−− ◆高橋先生のコメント 高橋塾受講生のみなさんからは大変好意的な評価をいただきました。お礼を申し上げたいと思います。 さて、私の教えております日中翻訳学院は翻訳家を目指す受講生には最適な勉強の場だと思います。 高橋塾では翻訳のテクニックや文化の違いなどを科学的に教えますが、その母体が日本僑報社だからです。 高橋塾受講生のなかには現役の作家や通訳・翻訳に従事している受講生もおられます。 もちろん一般の方たちもおられます。一般の方たちも翻訳を希望をすれば、日本僑報社のほうで原書を紹介してくれ、翻訳をすると出版をしてくれるからです。この意味では大変恵まれた環境です。 翻訳に興味のある方は日中翻訳学院で勉強することをお勧めいたします。将来は翻訳の世界で必ず活躍でき、日中友好の懸け橋になれると確信いたしております。 高橋弥守彦 |