神田さち子著『忘れえぬ人たち』

多摩地域紙が大きく紹介

 

 

 

【日本僑報社発】日本僑報社の話題書で、女優・神田さち子さん渾身の半生記『忘れえぬ人たち―「残留婦人」との出会いから』が、東京・多摩の地域新聞「asacoco」(アサココ)3月5日号で大きく取り上げられた。

 

本書は、中国残留婦人の半生を描いたひとり芝居「帰ってきたおばあさん」を20年余りにわたって演じ続けてきた神田さち子さんの軌跡と中国の人々への感謝の思いを、神田さん自身が記録した渾身の一冊。

 

asacoco」は、多摩地域(調布市)に住む神田さんの新著について「神田さち子さんが『今書き残しておかないと』と、気力と執念で綴った」、戦後も中国に留まらざるを得なかった残留婦人と残留孤児たち「彼らを育ててきた養父母の口から発せられた『命に敵も味方もないよ』という言葉が胸を突く一冊だ」などと紹介。

 

さらに「帰ってきたおばあさん」の北京公演後の交流会で、「日本にもこんなかたちで被害者がいるのを初めて知った」「中国と日本は戦争したのですか」という声があったことも紹介され、「歴史的事実を語り継いでいく責任を感じた」という神田さんの強い意志が伝えられた。

 

同紙によると、今年11月、東京・中央区の博品館劇場で「帰ってきたおばあさん」の199回、200回の上演が行われるという。

 

 

■『忘れえぬ人たち―「残留婦人」との出会いから』

神田さち子著、日本僑報社刊 http://duan.jp/item/282.html

――子どもたちへの「語り」の世界から「ひとり芝居」へ、さらには中国公演へ……。

中国残留婦人の半生を描いたひとり芝居『帰ってきたおばあさん』を1996年の初演以来、日本各地で、さらには中国ハルビン、長春、北京から安徽省合肥まで、微妙な日中関係も乗り越えて公演を重ねてきた女優・神田さち子。

「私たちのことを忘れないでください」という残留婦人の言葉。

「日本にも被害者がいたのですか」という北京外大生の素朴な驚き。

こうした数々の言葉とともに、観衆の熱い声援と温かいメッセージに支えられてきた各地での公演記録や、貴重な出会いの数々を点綴する。