5歳の選手「緊張した」

日中の少年少女の芸術コンクールを都内で開催

 

 

団体で歌曲の朗誦を披露する李伊濛さん(右)ら

 

 

【日本僑報社発】日中の少年少女による芸術コンクール「2019東京国際青少年アートフェスティバル」が8月17日、東京都荒川区のサンパール荒川(荒川区民会館)で開かれた。日中双方で4月に始まった予選会を勝ち上がった5〜18歳の約50人の選手たちが、日ごろから訓練してきたピアノ、ダンスなどの芸術を決勝戦の舞台で披露した。

 

このイベントは東京国際青少年芸術節実行委員会などが主催し、中国楽器の教室を運営する東京華楽坊芸術学校や出版社のアジア太平洋観光社が事務局を務めた。日本では東京、名古屋、京都の3地区、中国では北京、上海、広州、天津、江蘇、湖北、福建、新疆ウイグルの8地区で予選会を開いた。日中の青少年の文化交流を兼ねたこの種のイベントは他にもあるが、「中国国内でこれだけ大規模に予選会を開き、選手を選抜してきたコンクールは珍しい」(事務局の担当者)という。

 

選手たちは日中の専門家で構成する審査員チームを前に、ピアノ、ダンス、ドラム、古箏、独唱など得意の芸術を演じた。審査員らは少年少女の演技をねぎらいつつ、楽器を演奏する際には「椅子をもっと高くした方がいい」「体全体の力を抜いた方がリズムをとりやすい」など、上達につながるアドバイスを送った。

 

「緊張したけど、練習したことは発揮できた」。北京地区から参加した5歳の李伊濛さんは、団体で歌曲「我和我的祖国(私と私の祖国)」の朗誦と民族舞踊を披露した。今回のコンクール参加は李さんにとって初めての海外旅行で、一昨日に東京に入った。すでに浅草寺などを観光し、「建築物がすごくきれいだった」との印象を受けたそうだ。

 

コンクールは17日だけで終了したが、選手らは18日に再びサンパール荒川を訪れ、日中の専門家らから直接の演技指導を受ける。19日には観光のため富士山に向かい、山麓にある宿泊先のホテルで夕方、コンクールの表彰式を開く。日本観光と文化交流を兼ねたイベントとなっている。

 

最近の日中関係の改善に伴い、日本で民間主体の日中文化交流のイベントが開催されることが増えている。東京国際青少年アートフェスティバルはその一例で、日本の外務省がホームページで公開している「2019日中青少年交流推進年イベントカレンダー」でも開催情報が告知されていた。

 

審査員たちと記念写真を撮る李伊濛さん(真ん中)ら