日本僑報社の最新刊

『対中外交の蹉跌』と『李徳全』

「エコノミスト」等に紹介された

 

 

 

【日本僑報社発】日本僑報社の話題の最新刊『対中外交の蹉跌―上海と日本人外交官』(片山和之著)の書評が、ビジネス誌「週刊エコノミスト」(9月19日号)の書評欄「歴史書の棚」に掲載された。

 

評者の加藤徹氏(明治大学教授)が「現役外交官が描く迫力の対中外交群像史」と題して本書を紹介。

 

加藤氏は「最前線の現場で働くプロが書く本は、独特の英気が満ちている」とした上で、本書について「2015年から上海総領事を務める外交官が書いた、迫力ある対中外交群像史である」と評価。

 

さらに本書の内容について触れ「戦前の文官が軍部の暴走を止められなかった一因は、旧帝大系の教養主義的エリート教育の限界にあった。対中強硬論をあおったマスコミや、本当の中国を知ろうとしなかった国民、役人の保身体質も原因だった。それらは遠い過去の問題だろうか。現代の日中関係を構築するうえでも示唆に富む本である」と評した。

 

A『李徳全』―「国際貿易」紙が書評掲載「伝わる先人たちの熱情」

 

 

【日本僑報社発】日本僑報社の新刊『李徳全―日中国交正常化の「黄金のクサビ」を打ち込んだ中国人女性』の書評が、国際貿易促進協会の機関紙「国際貿易」(9月12日号)に大きく掲載された。

 

「いまこの一冊 新刊紹介」と題するコーナーで、前中京学院大学の岡崎雄兒教授が「伝わる先人たちの熱情」と題して本書を評した。

 

岡崎氏は、神奈川県藤沢市の鵠沼海岸にある中国国家作曲者・聶耳(ニエアル)の記念碑の建設が実現したのは「李徳全のお蔭である」と紹介。そのわけは1954年に戦後初の中国代表団を率いて李徳全・衛生部長兼中国紅十字会長が来日し「日本各界の歓迎ムードは大いに高まった」こと、さらにそれによって「藤沢市でも議会が挙党一致で聶耳記念碑の建設を進めることになったから」だと解説した。

 

その上で「日中関係は現在、戦後最悪と言われる。だが当時は国交もなく今より余程厳しいものだった。本書からは、そのような状況の中で道を切りひらいた先人たちの熱情が伝わってくる。今年は両国が国交正常化して45周年。節目の年にふさわしい本書の出版となった」と評価した。