13回「中国人の日本語作文コンクール」

4000本を超えるご応募に感謝!

 

 

 

【日本僑報社発】日本僑報社は6月19日、今年の日中国交正常化45周年記念・第13回「中国人の日本語作文コンクール」(主催:日本僑報社・日中交流研究所)応募作品の詳しい集計を発表した。

 

今回の日本語作文コンクールは、従来通り日本に留学経験のない中国人学生を対象として、5月8日から31日までの約3週間にわたり作品を募集。

 

厳密に集計した結果、中国27省市自治区・特別行政区と日本の大阪府(計28)の188校(大学、専門学校、高校)から、計4029本もの作品が寄せられたことがわかった。近年ではトップクラスの作品数を記録した(1人で複数作品の応募もあるため、集計は延べ数とする)。

 

日中関係は今年、国交正常化45周年の節目の年を迎え、この重要な時機を生かして一層の関係改善を図ろうとする期待が高まっている。こうした前向きな両国関係の背景をとらえ、中国で日本語を学ぶ中国の若者たちの日本語学習熱が一定して高いことが示された形となった。

 

詳しい集計結果を見ると、応募総数4029本のうち、男女別では男性634本、女性3395本。女性が男性の約5倍を数え、圧倒的に多かった。

 

また、今回のテーマは(1)日本人に伝えたい中国の新しい魅力 (2)中国の「日本語の日」に私ができること (3)忘れられない日本語教師の教え――の3つあり、テーマ別では(1)2475本 (2)452本 (3)1102本 という結果で(1)が最も多かった。

 

(1)が最多となったのは、年々増加を続ける訪日中国人客(2016年は過去最多の637万人を記録)に比べ、訪中日本人客が減少し、人的往来のアンバランスが生じている中、日本人に中国の新たな魅力をアピールし、中国により関心をもってもらいたい、訪中日本人客の増加につなげたいと熱心に考える中国の学生が多かったためと見られる。

 

地域(行政区)別では、新疆ウイグル自治区、チベット自治区などを除く中国のほぼ全土にわたる27省市自治区・特別行政区と、日本の大阪府(応募者の現在の留学先)から応募があった。最多は遼寧省の557本、次いで浙江省の547本、山東省の430本、江蘇省の328本と、日本語学習者が多いとされる中国東北部と沿海部からの応募が上位を占めた。

 

今後は、応募作品の中から審査員らの厳正な審査により、最優秀賞(日本大使賞)1本、1等賞(5本)、2等賞(15本)、3等賞(50本)の計71本、さらに佳作賞200本ほど(昨年実績は219本)が選出される予定。

最優秀賞受賞者には、副賞として「日本1週間招待」の特典が与えられる。また入賞作は「受賞作品集」として書籍にまとめられ、日本僑報社から出版される予定。今年12月に中国・北京の日本大使館で開催される表彰式で、入賞者たちを表彰する計画が進められている。

 

また日本僑報社・日中交流研究所は、今回の日本語作文コンクールの「園丁賞」を発表した。「園丁」とは中国語で教師のことを意味しており、同賞は日中国交正常化35周年に当たる2007年の第3回から、学生の作文指導に実績のある学校を表彰している。

 

具体的には1校で50本以上の応募があった学校を授与の対象としており、今回は湖州師範学院(152本)、大連海洋大学(119本)、中南財経政法大学(104本)、大連理工大学城市学院(103本)など、計36校を表彰することとなった(6月19日時点)。

 

「園丁賞」受賞校には、賞状と賞品が贈呈される。また作品数10本以上の応募校には、記念の書籍が贈呈される。

 

*「園丁賞」受賞校一覧 http://duan.jp/jp/2017c.htm