日本僑報社

唐家セン元国務委員の『日中友好会館の歩み』推薦文を配信

 

 

 

7月5日、日本僑報社は中国元国務委員、中国日本友好協会会長唐家セン氏の『日中友好会館の歩み』推薦文を配信した。『日中友好会館の歩み』は村上立躬前理事長の著書で、好評発売中だ。推薦文は以下の通りである。

 

『日中友好会館の歩み』に寄せて

 

またたく間に時間が過ぎ、日中友好会館が中日両国政府合意のもと建設された共同事業として、中日国交正常化10周年に設立されて以来、並々ならぬことがありながらも33年の年月が経ちました。

30数年来、会館は中日世代友好精神を受け継いで、多くの文化、教育、青少年交流のプロジェクトを発起、参画、組織し、数多くの中国人留学生を受け入れられ、両国人民の相互理解の増進と友好に重要な貢献をしてきました。会館は中日友好交流の推進、協力の重要な基地としてだけでなく、中日友好の目に見えるシンボルになりました。

 

著書を拝見し、今昔を思うと、感慨深いものがあります。当時、困難と危険を恐れず中日友好推進の志を立てた幾多の先人を思い出さずにいられません。先人たちが両国人民の根本的な利益と両国関係の長期的な大局に着目した、歴史的責任感と精神は、人々から敬慕されるもので、後代の人が手本として学びそこから前進する力を取りいれるのに値するものです。

 

日中友好会館の歴代会長である、古井喜実先生、後藤田正晴先生、林義郎先生及び江田五月先生は、常に友好への信念を強く持たれて職責に真摯に向かい、積極的に取り組まれ、会館の事業と両国友好関係に貴重な貢献をされました。

 

時代が発展し情勢が変化する中において、日中友好会館が負った重大な使命は変わらず、会館は時と共に前進し、ますます確固たる存在となっていくでしょう。

 

著者の村上立躬先生は、私たちがよく知る古くからの友人です。会館の建設計画初期から、村上先生はこの計画の具体的な業務に携わり、また理事長として長期にわたって会館運営にあたり、両国民間友好交流プロジェクトの発展に多大な力を注ぎ、建設的な作用を発揮しました。

 

村上先生のこの著書では、分かり易く会館の設立と発展の経緯が紹介され、両国民間友好交流の多くの重要な歴史上のできごとが収録されています。これは、今後、中日友好事業に身を投じる友人たちに有益な参考となることでしょう。これまで懸命に業務に励まれた村上先生に謹んで敬意を表します。

 

民間の友好は中日関係の土台であり、優れた伝統です。これは中日関係の再建、発展の過程の中で、常に特有の作用を発揮しています。私は、日中友好会館が現在の両国関係の情勢の特色に着目しながら友好への信念を堅持し、友好の旗を高く掲げて、現実に立脚し、未来を視野に入れ、開拓精神と粘り強い精神を持って、中日関係の持続的な改善発展と人民の世世代代の友好促進のため、絶えず新たな貢献をされてゆくことを願っております。