程永華大使

『第13次五カ年計画』を自ら紹介、記者会見で

 

段躍中撮影

 

 

【日本僑報社発】程永華・駐日中国特命全権大使が主催する「3月定例記者会見」が3月30日午後、都内の中国大使館で開かれた。程永華大使はマスコミ各社に対し、このほど中国で開かれた第12期全国人民代表大会(全人代)第4回会議と、中国人民政治協商会議(政協)第12期全国委員会第4回会議について紹介、記者の質問に答えた。

 

これに続いて程永華大使は、全人代で採択された中国の新計画「第13次5カ年計画」について解説した、胡鞍鋼・清華大学国情研究センター長の新著『中国の百年目標を実現する第13次五カ年計画』(小社刊)を自ら手に取って紹介。

「この会場で『第13次5カ年計画』についての新刊を受け取りました。胡鞍鋼教授は中国の著名な学者です。みなさん、ぜひ参考にされてください!」と日本語で広く呼びかけた。

 

【内容紹介】第13次五カ年計画では、小康社会の2020年までの全面的完成という主要目標や主要指標、重大な意義を持つ国家戦略、象徴的な国の重大インフラ、重大事業、実用的な重大措置、重要政策などが明快に打ち出されるほか、「中国の経済・社会発展をさらに新たな段階へと押し上げ、全民に恩恵を及ぼすさらに高水準の小康社会の全面的完成を確保する」という「五大発展理念」などが策定される。

 

中華人民共和国の建国100年に当たる2049年までに、富強、民主、文明、調和の社会主義近代化国家を建設するという中国の「百年目標」を達成するために、「第13次五カ年計画」は重要な位置を占めると本書は述べる。

 

中国政策科学における最も権威ある著名学者が、国内刊行に先立ち「第13次五カ年計画」の綱要に関してわかりやすく紹介した『中国の百年目標を実現する第13次五カ年計画』。中国の新政策や将来計画について関心のある日本の中国研究者、ジャーナリストはもとより、中国理解をより深めたい一般読者にも大いに参考になる1冊だ。

 

【目次】(要訳)

 

一、第12次五カ年計画(「十二五」)時期をいかに評価するか?

二、「十三五」時期の位置付け:決勝段階

三、五大発展理念が「十三五」をリードする

四、「十三五」時期に関する主要目標

五、「十二五」と「十三五」との計画比較

六、中間総括:小康社会総目標の全面的実現を予定通り確保する

 

同社はこれに先立つ2014年、胡鞍鋼氏の著作の日本語版となる『中国のグリーン・ニューディール』(http://duan.jp/item/134.html)を出版し、日中両国で高い関心を集めた。

 

【胡鞍鋼氏略歴】1953年生まれ。現在、清華大学国情研究センター長、同大学公共管理学院教授、博士課程の指導教官を務める。「第13次五カ年計画」専門家委員会委員。各種の専門書、共著、国情研究シリーズ著書など、80冊以上出版。最近の著書は、『Chinain 2020: A New Type of Superpower』『2030中国:共に豊かに』『中国の道・中国の夢』など。中国国家自然科学基金委員会傑出青年基金に援助。中国科学院科学技術進歩賞一等賞(2回受賞)、第九回孫冶方経済科学論文賞、復旦管理学傑出貢献賞などを受賞。

 

【訳者紹介】小森谷玲子(こもりや・れいこ)名古屋生まれ。北海道大学農学部農業経済学科卒業。2004年に中国語の勉強を始め、2006年北京語言大学、2008年北京民族大学に短期留学。2010年より日中翻訳学院で本格的に翻訳を学び始める。その後、法律に関する翻訳業務、中国児童援助団体での翻訳業務に就く。現在も、日中翻訳学院に在籍中。