大森和夫・弘子編著、写真で見る

『夫婦の「手作り・日中交流」27年』が刊行決定

 

 

 

【日本僑報社発】日本僑報社はこのほど、国際交流研究所の大森和夫・弘子両氏による編著『337枚の写真で見る! 夫婦の「手作り・日中交流」27年』を4月下旬に刊行することを決定した。両氏による編著書、著書は日本僑報社から10冊目、また関連書籍を加えると11冊目の刊行となる。

 

『夫婦の「手作り・日中交流」27年』は、編著者の大森和夫・弘子夫妻が設立した国際交流研究所による“草の根”の日中交流活動の27年間を、337枚の写真とともに記録するもの。

 

大森和夫氏は元朝日新聞編集委員。1988年9月、政治部記者として留学生問題を取材していた時に聞いた、ある中国人留学生の一言にショックを受けた。奨学金がもらえないため、40以上ものアルバイトを経験しながら留学生活を送っていたその留学生は、「日本が嫌いになって帰国する友達や、不満を持って日本で勉強している留学生も少なくない」という衝撃の事実を打ち明けたのだ。

 

「日本で学ぶ留学生や、海外で日本語を学ぶ1人でも多くの学生に、日本を好きになってほしい」。そんな思いで大森氏は約半年後の1989年1月、48歳で新聞社を辞め、夫人の弘子氏とともに国際交流研究所(東京・江東区)を設立。手作りの日本語教材「季刊誌『日本』」を発行し、以来、日本国内のほか中国など海外の大学へ寄贈を続けた。

その数、中国の各大学に寄贈したものだけで、計31万冊余りになるという。

 

また1993年から16回にわたり実施した、中国の大学生を対象にした「日本語作文コンクール」は応募総数が計2万2781編に、1999年から4回にわたり行った日中友好の「アンケート」は回答総数が計3万9225人にそれぞれ上り、同コンクールやアンケートをまとめた編著書が日本僑報社から次々と刊行された。

 

本書には、こうした大森夫妻の27年間にわたる“手作り”の交流の軌跡をはじめ、中国の学生や教師から届いた“生の声”が、豊富なカラー写真とともに収められる。

 

中国は近年、経済大国となったが、過去の「歴史問題」により、人々の「反日感情」はなおも根強い。しかし「日本語教育・学習によって『日本理解』を深めた人たちの努力によって、中国社会の『反日』が和らぎ、多くの『知日家』、『親日家』が増えている」と大森夫妻は解説する。

 

「中国の若者が、一人でも多く“日本ファン”になってもらいたい!」

「『理解不足』による“日本嫌い”の中国の若者を一人でも減らしたい!」

 

本書は、そうした思いで「日本語」にこだわって、中国の大学の学生・教師と交流を続けてきた大森夫妻の27年間の真実の記録。

「知ってもらうことが理解と友好につながる」という夫妻の活動の原点と、それに応える中国の学生・教師とのかけがえのない“心の交流”の歩みが、今ここに明らかになる。

 

【編著者紹介】

 大森和夫

1940年東京都生まれ。東京都・九段高校卒。早稲田大学第一政治経済学部政治学科卒。

朝日新聞記者(大分支局、山口支局、福岡総局、政治部、編集委員)を経て、

1989年1月、国際交流研究所を開設。

 

大森弘子

1940年京都府生まれ。京都府・西舞鶴高校卒。京都女子大学短期大学部家政学科卒。

京都府・漁家生活改良普及員(地方公務員・3年間)。

「日本語教材『日本』」各版の編集長。

 

 ○ 文部科学大臣表彰・国際交流功労者(2003年)

 ○ 第十二回・東亜同文書院記念賞(2005年)

 ○ 中国日語教学研究会・栄誉證書

 ○ 中国日語教学研究会・中国日語教育貢献奨(2006年)

 ○ 平成18年度社会貢献者・社会貢献支援財団(2006年)

 ○ 第三回「かめのり賞」・かめのり財団(2010年)

 

※ 国際交流研究所 HP= http://kazuhiro.webcrow.jp/