第4回「翻訳新人賞」受賞者の重松なほさんから体験文届く

 

 

 

【日本僑報社発】日本僑報社・日中翻訳学院の第4回「翻訳新人賞」受賞した重松なほさんから2月3日、事務局あてに出版翻訳の体験文が寄せられた。

 

重松さんは、古代から現代までの中国人を把握する、北京大学教授・宇文利著の『中国人の価値観』(同社刊)を翻訳した。重松さんが書籍翻訳を担当するのは、今回初めて。

 

体験文に綴られた、一番大変だったことについては「著者の示した引用・参考文献で既に出版された日本語訳を調べること。文中に出てくる書物を一覧表にして、ネットや図書館、キンドルなども使って既訳を探しました」と定訳・既訳を確認する作業の苦労を打ち明けた。

 

また本書の翻訳は「中国の歴史・文化を総復習でき、とても勉強になる作業」だったと振り返った上で、文章を推敲する過程においては時間の制約もあり、「武吉(次朗)先生の『こってり中華』から『さらさらお茶漬け』にというなめらかな日本語までいかず、固めのごはんぐらいかなと思っております」とユーモアと謙遜を交えながら、翻訳の出来について率直に告白。その上で、「今回の反省を生かして、これからも精進していきたい」と新たな抱負を述べていた。

 

なお、2月20日(土)午後、東京・東池袋の豊島区立生活産業プラザで開催の日中翻訳学院「武吉塾」第15期公開セミナー(第4回「翻訳新人賞」授賞式)で、重松さんらによる翻訳体験談が報告される。

http://jp.duan.jp/event/2016.02.20_takeyoshi.pdf 

貴重な翻訳ノウハウを聞くことのできるチャンス! 多くの皆さんのご参加をお待ちしています。

 

【訳者紹介】重松なほ(しげまつ・なほ)

1978年生まれ。1988年秋北京の日本人小学校で過ごす。城西国際大学人文学部国際文化学科卒業。仕事のかたわら日中翻訳を学び続け、2013年10月〜2015年8月まで日中翻訳学院を受講。

 

※『中国人の価値観』 宇文利・著、重松なほ・訳

http://duan.jp/item/210.html

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