元国連事務次長の明石康氏

『悩まない心をつくる人生講義』に推薦文寄せる

 

 

 

【日本僑報社発】日本僑報社が今年3月に刊行を予定する、米カールトン・カレッジ教授の趙啓光氏が著した『無為無不為』の日本語版『悩まない心をつくる人生講義』に、元国連事務次長の明石康氏より推薦文が寄せられた。

 

原著は、趙啓光氏が長年カールトン・カレッジで行なった老子の哲学に関する講義をもとに執筆された。趙氏は長年にわたり、中国伝統文化や中国哲学、比較文学、国際文化交流、国際政治情勢などの分野を深く研究し、なかでも古代中国の哲学者、老子の哲学研究に造詣が深い。

 

その著作の日本語版『悩まない心をつくる人生講義』の刊行は、不幸にもマイアミでの遊泳中の事故により亡くなった趙氏の一周忌を記念するものとなる。

 

明石氏は、趙啓光氏の兄である趙啓正氏(中国の元広報担当大臣)と親交が厚く、推薦文で趙啓正氏について「私のもっとも敬愛する中国人のひとり」であると紹介。

 

その上で、趙啓正氏は「すぐれた物理学者だが上海の副市長や広報担当大臣(国務院新聞弁公室主任)などを歴任し、その見識の高さと中庸な考え方で知られる。日中関係についても、両国の長い相互交流の歴史を忘れることのない誠実な人だ」と述べる。

 

その趙啓正氏から以前、弟の趙啓光氏の著作(英語版)を贈呈され、これを精読して高く評価していた明石氏は、今回日本で出版される同書(日本語版)について「趙啓光氏の才能あふれる新鮮で説得力に富むエッセイを集めたものである。彼はアメリカの大学生たちを前に、生と死やアジアの歴史を解りやすい英語で語った」と解説。

 

さらに「趙啓光氏の基盤にあるのが老子の思想である。老子は難解といわれるが、趙氏の筆にかかると、日本人にとっても親しみやすい平易な思想家になる」とした上で、「趙啓光氏の文章は短く、軽やかで徹底的に明るい。人生はたしかに悲劇や不幸に充ちているが、距離をとってみると宇宙の壮大さの中で前向きに生きる意味がわかってくる気がする。澄み切った知性から生まれた老子の哲学が与えてくれるものは多い」と結び、老子の思想を明快に学ぶことのできる本書を強く推薦している。

 

新刊『悩まない心をつくる人生講義』は3月に発売予定。どうぞご期待ください!