日本僑報社刊『春草』

第二回「日本翻訳大賞」に多くの推薦受ける

 

 

 

【日本僑報社発】翻訳家がつくる翻訳賞、第二回「日本翻訳大賞」の一般読者による1次選考が2016年1月5日から実施されているが、日本僑報社刊『春草』が多くの読者から推薦を受けていることがこのほどわかった。

 

※第二回「日本翻訳大賞」推薦作品リストhttps://goo.gl/ErJ3yA 

 

同大賞の1次選考は、ウェブ上で一般読者の推薦を仰ぐもので、推薦希望者は、専用フォームを使って投票する。誰でも1人1冊のみ推薦可能。これにより上位10冊を選出するほか、著名翻訳家からなる選考委員それぞれが無記名で1冊ずつ推薦本をあげて5冊を選出。合計15冊が2次選考に選出される計画だ。

 

1月27日時点で、『春草』を推薦している読者は7人。

 

ある推薦者は、「中国の現代小説は目にすることがめったに無い。『春草』は久々に手にした中国のベストセラー本。物語は、都市開発や経済優先を推し進め、格差の矛盾を生んでゆく現代中国の社会を背景に、農村出身の女性、春草の波乱万丈、必死の生き様が描かれている。春草の哀しさ、切なさに共感しながら一気に読ませる。東アジアの共通の土壌にありながら、隣国との異文化性に気づかされる作品」と深い共感を寄せる。

 

またある推薦者は、「とにかく訳が良く、どんどん物語に引き込まれて寝る間も惜しく、3日間で一気に読んでしまいました。内容は主人公の七転び八起きの人生を綴ったものですが、読後感として悲壮感は無く、むしろいろいろな場面に励まされました。今まで中国の小説に触れる機会があまり無かったのですが、読んでみてとても面白かったので、いろいろと読んでみたいと思います。是非いろいろなかたに呼んでいただきたいと思い推薦します」と本書を強く推薦する。

 

「日本翻訳大賞」の一般読者による1次選考は、2月5日まで。ぜひ推薦文をお読みいただき、これを機に多くの推薦があった『春草』に改めてご注目いただきたい。また希望者には、各種の小社翻訳本を推薦していただければありがたい限りである。

 

■『春草』裘山山・著、徳田好美、隅田和行・共訳、于暁飛・監修

http://duan.jp/item/181.html

 

中国の女性作家・裘山山氏のベストセラー小説で、中国でテレビドラマ化され大反響を呼んだ『春草』の日本語版。第3回「中国女性文学賞」を受賞した現代中国女性文学の傑作で、中国版「おしん」の半生記ともいわれて人気を集めた。貧しい農村女性である春草が苦難の半生を生き抜く姿から、激動期の中国社会が鮮やかに浮かび上がる……。