中国・国際科学技術協力賞 沖村憲樹氏が受賞

日本人としては今回唯一、行政官としては初めて

 

沖村氏。段躍中1月18日撮影

 

 

中国の国家レベルの科学技術協力賞「中国国際科学技術合作奨」(日本語「中国・国際科学技術協力賞」)が2016年1月8日、北京の人民大会堂で7人の外国人に授与され、日本人としては唯一、NPO法人21世紀構想研究会のアドバイザーである沖村憲樹氏(元科学審議官)が同賞を受賞した。

 

授賞式には、中国の習近平国家主席、李克強首相が出席。沖村氏はスウェーデンの生化学者に続く「序列第2位」として、李首相から直々に証書とメダルを授与された。

 

授賞式の模様は、中国の中央電視台(CCTV)をはじめ『人民日報』、英字紙『チャイナデイリー』などが大々的に報じた。

 

同賞は、中国が科学技術の進展に貢献した外国人に対して授与するもの。1995年の創設以来これまでに17カ国101人(2機関)が受賞した。中国の国際的な科学技術協力賞ではトップレベルの賞とされる。

 

今回の外国人受賞者の国は、授与された順にスウェーデン、日本、ロシア、アメリカ(2人)、イタリア、オランダだった。

 

授賞式ではまず、同賞をスウェーデン・ウプサラ大学の生化学者が「第一席」として習主席から授与されたのに続き、「次席」の沖村氏が李首相から授与された。以下、劉延東副首相などから順に賞が授与された。

 

これまでの同賞受賞者はいずれも科学技術関係の研究者だった。今回、行政官としては初めて、沖村氏が受賞した。

 

この朗報を、沖村氏本人と1月18日に面会し直接聞いた日本僑報社の段躍中編集長は、「沖村氏は習近平政権発足以来、初めての同賞の日本人受賞者となった。さらに序列第2位で授与されたことに、中国側の中日関係改善への大きなメッセージを受け止めることができる」と話していた。