胡鞍鋼学術著作翻訳促進委員会を設立へ

日本僑報社

 

胡鞍鋼氏(右)の著書を受け取る段躍中氏。

 

 

 鞄本僑報社(東京・豊島区)はこのほど翻訳出版促進会を設立し、中国の有名な学者で、清華大学国情研究センター長である胡鞍鋼教授の学術著作の日本語翻訳出版を行っていく計画を発表した。同社の2016年の創立20周年記念プロジェクトの一つとして位置づけ、事業を推進していくという。

 

 同社はこれに先立つ2014年、胡鞍鋼教授の著作『中国のグリーン・ニューディール』(http://duan.jp/item/134.html)の日本語版を出版、日本で高い関心を集めた。それにより胡氏は東京で行われた「国際学術フォーラム」に招かれ、緑色発展について日米の専門家たちとともに講演した。さらに日本の国会で中国の改革開放に関する歴史や現状について紹介、その見識の高さが日本の国会議員ら有識者の大きな注目を集めた。

 

 続く昨年8月、同社は胡鞍鋼教授と会談し、今後の翻訳出版について踏み込んだ話し合いを行った。その結果、同社のこれまでの実績が高く評価され、胡氏の著作の日本における翻訳権を獲得。その第一弾として、『毛沢東時代:中国の政治経済史(1949〜1976)(上下巻)』の日本語版の翻訳にすでに取りかかっている。これは2016年に刊行される予定だという。

 

 さらに同社は、専門委員会を設立。日本で胡鞍鋼教授の学術著作の出版を進めるためには、著者個人への責任を果たすのみならず、中国の改革開放や現代化建設事業を全面的かつ正確に日本に紹介することが重要であるとして、同社傘下の日中翻訳学院が長期にわたり胡氏の著作の翻訳を行っていくことを決めた。その際、翻訳を優秀な翻訳者に依頼し、後世に残す貴重な書籍を製作していく。

 

 具体的には2016年の春節(旧正月)以降、同社は『ケ小平時代:中国政治経済史論(1977〜1991)』『スーパー・チャイナー』『第13次五カ年計画:ややゆとりのある社会の実現確保』などの翻訳プロジェクトを次々とスタートさせる計画だという。

 

 胡鞍鋼氏は、1953年生まれ。現在、清華大学国情研究センター長、同大学公共管理学院教授、博士課程の指導教官を務める。各種の専門書、共著、国情研究シリーズ著書など、80冊以上出版。最近の著書は、『China in 2020: A New Type of Superpower』、『2030中国:共に豊かに』、『中国の道・中国の夢』など。中国国家自然科学基金委員会傑出青年基金に援助。中国科学院科学技術進歩賞一等賞(2回受賞)、第九回孫冶方経済科学論文賞、復旦管理学傑出貢献賞などを受賞している。

 

日本僑報社が刊行した胡鞍鋼氏の著書

『中国のグリーン・ニューディール』と胡氏の揮毫