日本僑報社

『一角札の冒険』と『現代中国における農民出稼ぎ研究』

刊行の特集を配信

 

 

 

8月5日(水)に配信された日本僑報電子週刊第1195号は、日本僑報社の2冊の新刊を特集にしました。

 

1つめは、中国近代を代表する文学者にして芸術家である、豊子ト(ほう・しがい)の児童文学全集第1巻『一角札の冒険』です。

これは中国の優れた文学作品であり、豊子トの児童文学全集としての刊行は日本では初めてとなります。本書の刊行に際してはおかげさまで、エッセイストで絵本作家の海老名香葉子さんの素晴らしい推薦の言葉をいただくことができました。また本書をはじめこの全集については、日中翻訳学院修了生など多くの翻訳者や関係者のご協力をいただいております。

全集は全7巻で、順次刊行する予定。中国の優れた児童文学が、日本の多くの方々に読まれることを期待しています。

 

2つめは、日本僑報社の第17回「華人学術賞」受賞作で、中国社会科学院の江秋鳳(こう・しゅうほう)博士による『現代中国における農民出稼ぎと社会構造変動に関する研究』です。中国の農民出稼ぎ労働の社会的意義を、出稼ぎ農民・留守家族・帰郷者への徹底した実態調査で解き明かした意欲作です。

 

弊社では、このような優れた博士論文を毎年1、2冊刊行するほか、中国人博士の学術成果を日本社会に広く紹介することを目的として「華人学術賞」を授与しています。今回は、著者の指導教官である神戸大学大学院の浅野慎一教授から温かな推薦文をお寄せいただきました。著者の江博士、そして浅野教授には、心より感謝を申し上げます。

 

日本全国の図書館、教育機関などには、中国研究の参考書としてぜひ本書を活用していただければと思います。

 

このほかの話題としては先日、弊社の新刊『春草―道なき道を歩み続ける中国女性の半生記』と『新疆物語―絵本でめぐるシルクロード』がそれぞれ「日本図書館協会選定図書」に選ばれました。同選定図書に選ばれた弊社の書籍は、全12冊となりました。選定に感謝するとともに、これからも中国・日中関係の良質な本をより多く世に出せるよう、努力してまいりたいと思います。

 http://duan.jp/news/jp/201507292.htm 

 http://jp.duan.jp/sentei.html 

 

まだまだ猛暑が続くようです。この夏休みには涼しい室内で、上記のような多くの良書に親しんでいただければと思います。

 

なお8月8日に、東京・豊島区勤労福祉会館で開催の「日中翻訳学院第14期公開セミナー」(日本僑報社・日中翻訳学院主催)は、まだ座席に余裕があります。中文和訳講座を主宰する武吉次朗先生を講師に迎え、課題文を添削した事例を交えながらお話いただきます。翻訳新人賞受賞者による体験談も。受講生のほか、翻訳にご関心のある方はどなたでも参加できます。皆様、ふるってご参加ください。

※ 詳細・申し込み方法

http://jp.duan.jp/event/2015.08.08_takeyoshi_2.pdf 

 

最後に、「定年時代」8月号に掲載された『春草』訳者の徳田好美さん、隅田和行さんのインタビュー記事を案内させて戴きます。とても素晴らしい記事と思います、ぜひご一読下さい。http://duan.jp/news/jp/20150801.htm