『中国大学生1万2038人の心の叫び』 6月に日本僑報社から刊行へ 本書のチラシ草案。 日本僑報社4月15日の発表によると、国際交流研究所の大森和夫・弘子編著『中国大学生1万2038人の心の叫び――戦後70年・これからの日中関係を考える』(仮題)が6月下旬に刊行されることが確定した。大森和夫・弘子両氏による編著書、著書は日本僑報社から9冊目、また関連書籍を加えると10冊目の刊行となる。 『中国大学生1万2038人の心の叫び』は、編著者の大森和夫・弘子夫妻が設立した国際交流研究所が、中国の大学生(日本語科)を対象に2014年12月から2015年3月まで実施した大規模な「アンケート調査」の結果をまとめたもの。 調査のテーマは「戦後70年・これからの日中関係を考える」。アンケートに答えてくれた学生は、中国のほぼ全土に位置する172大学の1万2038人という多数に上った。 そこから見えてきたのは、中国の学生たちの中には日本政府の「歴史認識」に強い批判と不満を抱きながらも、日中の明るい未来を展望している人が多かったこと。 「日中関係を良くするために、中国人ができることは?」との問いに―― 「日本に対する偏見や恨みを捨てて、日本のいい面を学ぶべき」 「自分の目で見て、自分の耳で聞いて、自分で日本のことを考えることが大事」 「心で感じた日本文化を、中国の人たちに伝えて、誤解を解消したい」―― といった「未来志向」の答えが数多く寄せられた。 中国の大学生の「対日感情」が10年前の調査に比べて大幅に好転したことも、今回の特筆すべき結果だった。一方で、中国の日本語科の学生はわりあい日本に好意的だが、「日中友好の進展を願う彼らの前に、依然として『歴史認識問題』の『壁』が立ちはだかっている」ことも浮き彫りになった。 大森夫妻は、戦後70年の節目にあたり、本書を通じて「中国の学生たちの『対日観』を聞き出して、日本側に伝えることが、日中間の相互理解に役立つのでは……」「アンケートに示された数々の『本音』に耳を傾けたい」との熱い思いを伝えている。 【編著者略歴】 ○大森和夫 1940年東京都生まれ。 東京都・九段高校卒。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。 朝日新聞記者(大分支局、山口支局、福岡総局、政治部、編集委員)を経て、 1989年1月、国際交流研究所を開設。 ◇大森弘子 1940年京都府生まれ。 京都府・西舞鶴高校卒。京都女子大学短期大学部家政学科卒。 京都府・漁家生活改良普及員(地方公務員・3年間)。 「日本語教材『日本』」各版の編集長 ※ 2012年(平成24年)10月1日・2日、NHK「ラジオ深夜便」の「明日へのことば」に夫婦で出演。「日中の民間交流の二十四年」について話す。 【受賞暦】 ○ 国際交流功労者・文部科学大臣表彰(2003年) ○ 第12回・東亜同文書院記念賞(2005年) ○ 中国日語教育貢献奨(中国日語教学研究会。2006年) ○ 平成18年度社会貢献者・表彰(社会貢献支援財団。2006年) ○ 第3回・かめのり賞(かめのり財団。2009年)……など多数。 ■日本僑報社刊 大森和夫・弘子夫妻の10冊■ 1)『中国の1万2967人に聞きました。』 大森和夫・弘子編著、2002年 http://duan.jp/item/38.html 2)『「中国の大学生」発
日本語メッセージ』 大森和夫・弘子編著、2004年 http://duan.jp/item/96.html 3)『中国の大学生
2万7187人の対日意識』 大森和夫・弘子著、2005年 http://duan.jp/item/017.html 4)『日中関係は?十年後の夢と今』 大森和夫・弘子編著、2006年 http://duan.jp/item/050.html 5)『もう 日本を恨まない――夫婦の「日本語交流」十九年間の足跡』大森和夫・弘子編著、2007年 http://duan.jp/item/064.html 6)『大森和夫・弘子夫妻に聞く!中日交流』劉愛君、陶金・著、曲維・監修、2010年 http://duan.jp/item/104.html 7)『日中の絆』 大森和夫・弘子編著、2012年 http://duan.jp/item/135.html 8)『夫婦の「日中・日本語交流」―四半世紀の全記録』 大森和夫・弘子編著、2013年 http://duan.jp/item/155.html 9)『日本に対する偏見が解けてゆく』 大森和夫・弘子編著、2014年 http://duan.jp/item/176.html 10)『中国大学生1万2038人の心の叫び』 大森和夫・弘子編著、2015年 http://duan.jp/item/188.html |