若者が考える「日中の未来」第1弾!

『日中間の多面的な相互理解を求めて』が刊行―日本僑報社

 

 

 

 

 

宮本雄二・元中国大使が監修し、日本日中関係学会が編集した「若者が考える『日中の未来』」シリーズの第1弾、『日中間の多面的な相互理解を求めて―学生懸賞論文集―』http://duan.jp/item/186.html が4月13日、日本僑報社から刊行された。

 

編集を手がけた日本日中関係学会は、21世紀の日中関係を考える民間のオープンフォーラム。1992年の発足以来、「誰でも参加できる」「自由に発言できる」「中国の幅広い人々と交流していく」を理念として多岐にわたる研究会やシンポジウムを開催するほか、2012年度には学生懸賞論文の「宮本賞」を創設、これまでに年に1度、計3回の開催を重ねている。

 

同賞は、若い学生たちに日本と中国、東アジアの関係に強い関心を持ってもらい、よりよい関係構築のために大きな力を発揮してもらおうと設けられた学生懸賞論文。

「日本と中国ないし東アジアの関係に関わるもの」というテーマのもと、政治、経済、文化など幅広い分野を対象として、専門性の高い研究論文からオリジナリティーあふれる体験レポートまで、さまざまな形式の論文を募集している。

 

この2014年度の第3回には「学部生」「大学院生」の各部で合計49本の応募があった。応募者の約8割は中国人学生であり、日本の大学に留学している学生だけでなく、中国国内の多くの学生からも応募があった。論文のレベルもきわめて高く、日中の若者がいま何を考えているかが、如実に示されている。

 

本書には、その第3回宮本賞の最優秀賞、優秀賞、佳作を受賞した12本の論文を一挙掲載。「学部生の部」で見事、最優秀賞を受賞した間瀬有麻奈さん(愛知県立大学)の論文「日中間の多面的な相互理解を求めて」などを収めている。

 

宮本賞の審査委員長、および本書の監修を務めた宮本雄二氏は「論文のレベルは向上著しい。宮本賞は第3回目にしてようやく軌道に乗り、日中の若者による相互理解を深める上で、大きな役割を発揮し始めたと言える」(まえがき)と語っている。

 

【編者紹介】日本日中関係学会

21世紀の日中関係を考えるオープンフォーラムで、「誰でも参加できる」「自由に発言できる」「中国の幅広い人々と交流していく」をキャッチフレーズに掲げている。

主な活動としては、(1)研究会・シンポジウムを随時開催、(2)毎年、「宮本賞」学生懸賞論文を募集、(3)ビジネス実務者による中国ビジネス事情研究会の開催、(4)ホームページ「中国NOW」で、中国の政治・経済などの情報を提供、(5)newsletter(年3回)の発行、などがある。会員は約400名。

 

【監修者紹介】宮本 雄二(みやもと ゆうじ)

1969 年京都大学法学部卒業後、外務省入省。以降3度にわたりアジア局中国課に籍を置くとともに、北京の在中華人民共和国日本国大使館駐在は3 回を数える。90 年から91 年には中国課長を、2006 年から10 年まで特命全権大使を務める。

このほか、85年から87 年には軍縮課長、94 年にはアトランタ総領事、01 年には軍備管理・科学審議官、02 年には駐ミャンマー特命全権大使、04 年には沖縄担当大使を歴任。現在は宮本アジア研究所代表、日中友好会館副会長、日本日中関係学会会長。

著書に『これから、中国とどう付き合うか』(日本経済新聞出版社)、『激変ミャンマーを読み解く』(東京書籍)。

 

【第3回 学生懸賞論文・受賞者一覧】

 

[最優秀賞]

間瀬有麻奈(愛知県立大学)

 

[優秀賞]

佐々木沙耶(山梨県立大学)

陸小せん(中国人民大学) ※せん=王へんに旋

韓静、蒋c、タンヨンピン、陳萍萍、韓姜美、関野憲、李ろ(日本大学) ※ろ=王へんに路

陳嵩(東京大学大学院)

丁偉偉(同志社大学大学院)

王鳳陽(立命館大学大学院)

 

[佳  作]

丸山健太(早稲田大学)

渡辺航平(早稲田大学)

耿小こう(中国人民大学) ※こう=くさかんむりに衡

王暁健(中国人民大学大学院)

張鶴達(神戸大学大学院)

 

本書は、日中関係学会が4月21日、東京・神田の学士会館で開催する「第3回宮本賞報告会と第2回若者シンポジウム」に合わせて刊行される。

 

※「第3回宮本賞報告会と第2回若者シンポジウム」詳細(下記参照)

http://www.mmjp.or.jp/nichu-kankei/miyamotoshou/150421kenkyuukaiannnai.html