「日本語作文コンクール」受賞者の朗報

3人目の安田奨学生が選ばれる

 

 

表彰式で指導教師瀬口先生と記念写真を撮る謝さん。

 

11回中国人の日本語作文コンクールポスター

 

 

日本僑報社・日中交流研究所主催の第10回「中国人の日本語作文コンクール」で3等賞を受賞した山西省運城市の運城学院外語系(外国語学部)日本語科4年の謝林さんhttp://www.ycu.edu.cn/wyx/N20141223095354.html がこのほど、公益財団法人 安田奨学財団(安田隆夫理事長)の2015年度奨学生として選出された。

 

同学院の日本語科講師で、謝さんのコンクール参加を熱心に後押しし、指導した瀬口誠先生から3月30日、報告メールが届いた。

 

謝さんの奨学生選出はこれまでに、同じく安田奨学財団の奨学生として選ばれた金夢瑩さん(嘉興学院、第10回コンクール3等賞受賞)、汪婷さん(南京農業大学、同1等賞受賞)の朗報に続くもの(日本僑報社のブログやメルマガなどで既報)。

 

瀬口先生はメールで、謝さんの奨学生選出について「謝林は、青天の霹靂のように驚き、そして家族をあげて喜んでおり、とても感謝しております。運城学院は、新設4年目の日本語学科にもかかわらず、素晴らしい賞と奨学金を頂くことができたことで、教師と学生共に、未来への希望が生まれたと喜んでおります」と謝さんをはじめとする学院の喜びの声を伝えるとともに、感謝の意を表明。

 

また「現在、内陸部に属する山西省には日系企業が少なく、日本語を学ぶことに未来が見えないという難点があります。学生たちは、アニメや漫画が好きだから日本語を学ぶという『入り口』はあっても、日系企業へ就職したり日本人と交流したり日本へ行く機会といった『出口』が、沿岸部や大都市に比べて極端に狭いことを嘆いています」と中国内陸部で日本語を学ぶことの難しさに触れた上で、「だからこそ、賞を頂いたことや安田奨学金に採用されたことは、運城学院だけにとどまらず、他の内陸や小都市の学校にとっても、希望の光になったと思います」と今回の受賞や、奨学生選出の意義の大きさを強調していた。

 

さらに瀬口先生は「本年の第11回作文コンクールにも参加させていただきます」と表明し、新たなチャレンジ意欲を示していた。

 

日本僑報社の段躍中編集長が早速、このメールをSNSの「微博」( http://www.weibo.com/duanjp/ )や「微信」、「Facebook」等で取り上げると、多くのコメントが寄せられた。

とくにFacebookには、瀬口先生の前任講師であった雨宮雄一先生から以下のようなコメントが寄せられた。

 

2012〜2013年の1年間、私は運城学院で教えていました。謝さんは、当時、2年生でしたが、入学前に独学していたとのことで、やはりずば抜けていました(生活面でもいろいろお手伝いしてもらいました)。私は、1年間しか役に立てませんでしたが、その後、瀬口先生のご尽力もあって、更に大きく成長し、本当に素晴らしいと思います。これから、ますます活躍していってほしいと思います」

 

コンクール受賞者たちを奨学生として選出くださる安田奨学財団には、主催者として心より御礼を申し上げ、また謝さんには今回の日本留学を通して、一層のご活躍を祈念したい。

瀬口先生と学生の皆さんには、改めてコンクールへの参加に御礼を申し上げるとともに、今年もまた参加くださるとのこと、コンクールで日ごろの学習の成果を存分に発揮していただきたいと願っている。

 

※ コンクール関係者の皆様には、金夢瑩さん、汪婷さん、謝林さんのように新しい情報があれば、お気軽に事務局までお寄せください。ブログやメルマガなどで随時、取り上げさせていただきます。