「月を詠う」をテーマに

「二十一世紀詩歌朗詠懇談会」第12回研修会が開かれる

 

中国語の漢詩を朗詠する室伏会長。段躍中撮影

 

陳参事官ら来賓との記念写真。段躍中撮影

 

講演する石川先生。段躍中撮影

 

優勝した三人の記念写真。段躍中撮影

 

 

「日本僑報」によると、詩吟の会派を超えた有志が、その普及発展を目指すための集まり「二十一世紀詩歌朗詠懇談会」(室伏香縁会長)の第12回研修会が3月15日、東京・神田の学士会館で開かれ、「月を詠う」をテーマにした詩歌朗詠コンクールや、漢学者の石川忠久氏の講演などが行われた。

 

会場には詩吟の各会派の宗家・会長や愛好者ら約200人が出席。会派を超えて詩吟を愛する人々の熱気であふれた。

 

来賓として、駐日中国大使館の陳錚参事官らが出席した。

 

室伏会長は挨拶で、「1300年にわたって、その時々の自然の美しさや、人生の喜び、悲しみを詠いあげてきた和歌や漢詩には、日本人の心、中国人の心が込められている。吟詠人口の減少に危機感は増すばかりだが、今こそ、吟ずる私たちの心と技を磨いて、聞く人の胸を打つ吟詠に高めてこそ、大衆の心をつかめるのではないか」などと力強く呼びかけた。

 

研修会では、中国北宋代の詩人、蘇軾の「中秋の月」、阿倍仲麻呂の和歌「天の原…」など「月を詠う」をテーマにした課題詩(絶句5詩、和歌5首)による詩歌朗詠コンクールが格調高く行われたのに続いて、石川忠久氏が「月を詠った詩人たち」と題して講演した。

 

石川氏は蘇軾の「春夜」、白居易の「八月十五日夜」、杜甫の「月夜」、李白の「月下獨酌」など月を詠った中国の詩人と漢詩の魅力をわかりやすく解説。出席者たちはみな、熱心に耳を傾けていた。

 

日本僑報社からは、中華人民共和国成立につながる共産党軍の歴史的転戦「長征」の過酷な道のりを、中国の若き文学者が叙事詩化した『紅(くれない)の軍・長征史詩』( 日本語訳と原詩を併録)のチラシが全員に配られた。

 ※ 『紅(くれない)の軍・長征史詩』 http://duan.jp/item/166.html