日中国民交流友好年中国側開幕式 東京で盛大に開催

 

開幕式の写真。日本僑報社提供

 

「日本僑報」によると、410日午後、東京都渋谷東急文化村「オーチャードホール」において、2012年日中国交正常化40周年事業「日中国民交流友好年」〜新たな出会い、心の絆〜の中国側開幕式が行われた。

式には中国側から中国政府特使として蔡武・中国文化部長、程永華駐日大使他大使館関係者、日本側から藤村修内閣官房長官、2012「日中国民交流友好年」実行委員会米倉弘昌委員長他中日双方の各界関係者約2000名が参加した。

主催者側を代表して蔡部長は「中日国交正常化40周年記念『中日国民交流友好年』開幕式に当たり中国政府を代表して、長期にわたり中日友好に尽力された各界の方々に感謝し、関連行事の成功と中日両国民が末永きにわたる友好と交流を心より祈念する」と挨拶した。

続いて日本側を代表して藤村官房長官は『中日国民交流友好年』中国側開幕式の開催にお礼を申し述べるとともに、日中関係の一層の発展への期待を述べた。また、蔡部長が47都道府県をすべて回ったことを紹介し、日本政府としても日中間の「絆」を全力で深めていく旨の野田総理大臣からのメッセージを紹介した。

野田総理大臣メッセージ:今年の日中国交正常化40周年の機をとらえ、様々なレベルでの対話や交流を通じて互恵関係を深化させていくことが重要です。日本政府としても記念行事に全力で取り組み、本年の諸行事にかかわる全ての人々と共にこの記念すべき年を、盛り上げていきたいと考えます。本公演に尽力された皆様のご尽力に感謝を申し上げますとともに、この会場にいらっしゃっている皆様と一緒になって、日中間の「絆」を一層深めて行きたいと思います。

開幕式の司会をつとめたのは歌手のアグネス・チャン(本名:陳美齡)さんで、奇しくも日中国交正常化が結ばれた年1972年に「ひなげしの花」で日本のアイドル歌手としてデビューした。

また、この年はもう一つのアイドル、ジャイアントパンダ・ランラン(牝)、カンカン(牡)が日中友好のしるしとして中国から贈られ上野動物園で披露された。

開幕式の後には中国甘粛省歌舞劇院による中国伝統舞劇『シルクロードの花吹雪』が華やかに公演された。

舞劇『シルクロードの花吹雪』は中国甘粛省歌舞劇院が1979年に創作した作品で、中国唐代のシルクロードを背景に、敦煌石窟の壁画を素材として神筆張と呼ばれる年老いた画家とその娘、舞姫英娘との喜びと悲しみ、別れと再会、ペルシャの商人伊努斯との友情に悪徳行政官が絡んだ芸術性の高い中華民族舞踊作品で、30年以上経た現在でも中国文化を代表する作品の一つとして評価され世界各国で上演されている。

公演した甘粛省歌舞劇院は、1961年甘粛省文化庁管轄の劇団として敦煌の音楽や舞踏作品を研究、創作、公演するのが主な任務として設立された劇院で、設立以来敦煌を題材としたシルクロードの姿を風情豊かに演じる舞踏を数多く創作し、対外文化交流として世界各国で公演し優れた業績をおさめている。1995年には「全国文化先進団体」の称号が授与されている中国を代表する劇院の一つである。(岩楯嘉之)

米倉弘昌委員長と日本僑報社張景子社長 会場での記念写真。日本僑報社提供