2010年度湖南省と日本の友好交流10大ニュースを選出 周強書記(右2)、『湖南省と日本の交流素描』著者石川好氏らと会見した。日本僑報社提供 1月5日に発行された日本僑報電子週刊第956号に、日本僑報社と日本湖南人会が共同で選んだ日本と湖南省の友好交流における2010年度10大ニュースを発表した。華僑系メディアと華僑団体による省レベルでの日本との交流に関する10大ニュース選出は、昨年に引き続き2回目となる。これらのニュースは日本の読者に広く受け入れられ、湖南人会会員や湖南省の関係者の注目を集めた。以下が10大ニュースである。 1.『湖南省と日本の交流素描』が出版。著者の石川好氏が段躍中会長とともに湖南省を訪問し、周強書記と胡彪省政協主席に本を贈呈した。著名な作家である石川好氏はその著書『湖南省と日本の交流素描』の中で、湖南省と日本の交流の歴史を紹介している。本書は村山富市前首相からの推薦をうけ、日本湖南人会により翻訳された日中二カ国語版が日本僑報社から出版された。石川好氏と段躍中氏は、11月30日と12月1日に湖南省委員会書記兼省全人大常務委員会主任の周強氏や湖南省政協胡彪主席と長沙でそれぞれ会見を行い、その様子が湖南日報と湖南テレビで大々的に報道された。また、鳩山由紀夫前首相にも湖南人会の理事が本書を贈呈し、お褒めの言葉を頂戴した。 2.郭開朗湖南省副省長が訪日。来日した際に、日本湖南人会の一周年を記念する題字を揮毫した。5月21日夜には医療衛生の視察で来日した郭開朗副省長一行のため、日本湖南人会が東京で華僑医学者座談会を開催した。座談会の終了後、段躍中氏は日本湖南人会の一周年の活動を報告し、郭副省長はその成果を高く評価して「湖南文化を広め、中日交流を促進させていこう」との祝辞を述べた。郭開朗氏は湖南省から来日した本年度最高の指導者である。 3.滋賀県の国松善次前知事が湖南省の推薦を受けて、中国人民対外友好協会主催の“人民友好貢献賞”を受賞した。授賞式は12月2日午前に滋賀県栗東市の友好都市、湖南省衡陽市で行われた。対外友好協会の井頓泉副会長が北京から駆けつけ、授賞式で祝辞を述べた。湖南省対外友好協会副会長パン力平氏が湖南省を代表して挨拶し、1982年以来の長年にわたる滋賀県と湖南省の交流推進への貢献を讃えた。 4.湖南省と徳島県が9月4日友好提携に向けた「友好交流に関する意向書」に調印した。調印式の前に、湖南省全人大常務委員会副主任の肖雅瑜氏、副省長の郭開朗氏がそれぞれ藤田豊徳島県議会議長や里見光一郎副知事と会見した。経済、観光、環境、文化、医療、スポーツなどの分野で交流や協力を行い、文化スポーツ立県局国際交流戦略課と省人民政府外事僑務弁公室が交流の窓口となって事案の協議を行うことが定められた。 5.河野洋平前衆院議長が会長を務める国際貿易促進会の一行が湖南省を訪問し、湖南省委員会書記の周強書記と会見を行った。周強氏は7月6日午後長沙にて河野洋平氏の率いる34名の代表団と会見し、一行の訪問を歓迎した。湖南省について紹介し、経済や社会の発展状況を説明した。河野氏は、「湖南省の社会や経済はすごい速さで発展しており、その中味もクオリティが高い。湖南省の日系企業の状況も良好である。協力を行うための素地がしっかりと固まったので、今後は経済分野での協力をより一層深め、双方の発展を促進していきたいと思う。」と述べた。本年度湖南省を訪れた最大の経済代表団である。 6.林芳正参院議員を代表とする議員11名が湖南省を訪問し、周強書記と会見した。12月25日、湖南省委員会書記の周強氏が長沙にて林芳正参院議員(前経済財政大臣、前防衛大臣)率いる日中友好議員連盟若手訪中団と会見を行った。周強書記は一行を歓迎し、湖南省を紹介した後、経済や社会の発展状況を説明した。本年度湖南省を訪れた最大の政治家代表団である。林芳正参院議員にとっては、昨年の5月に共同代表を務める日本湖南省友の会を発足させてから初の訪問となる。今回代表団として湖南省を訪れたのは、長妻昭衆院議員、後藤田正純衆院議員、西村康稔衆院議員、赤沢亮正衆院議員、服部良一衆院議員、稲津久衆院議員、高邑勉衆院議員、林芳正参院議員、鶴保庸介参院議員、井上哲士参院議員、谷合正明参院議員の11名である。 7.日本湖南人会が設立一周年をむかえ、“日本と湖南の交流”というシンポジウムを開催し、記念切手を発行した。一周年記念切手は50円切手と80円切手の2種類で、5月5日に東京で発売された。華僑の団体が記念切手を発行するのは始めてのことである。江田五月参議院議長から一周年のシンポジウムに祝電が寄せられた。湖南省人民対外友好協会の訪問団が3月に来日し、日本湖南人会と友好関係を結んでいる。このほか日本湖南人会は9月に湖南人上海聯誼会とも友好関係を結んでおり、12月には北京和僑会と第一回目となる中日交流会を開いている。また、段躍中会長がTBSや朝日テレビの生放送番組に出演した際に、「日本湖南人会」の名称が三度画面に映し出され、日本での湖南省の知名度が大きく上がった。 8.第二回中日文化祭が長沙で催された。湖南省高等教育学会日本語専門委員会と湖南省日本人会が主催する第二回中日文化祭が12月19日湖南大学で開幕した。在中国日本大使館の堀之内秀久公使は「異文化理解」をテーマにスピーチを行った。日本からの留学生もこぞってステージに上がり、中国や湖南に対する考えを発表した。広島県立大学留学中の日本湖南人会会員楊潔君氏(湖南省婁底市出身)は、広島漢語角を主催しており、9月7日の広島テレビは6時ニュース番組で7分間にわたって漢語角を紹介する映像が放送された。湖南ヤオ族伝統文献研究国際シンポジウムは、昨年11月神奈川大学で開催された。 9.新中日友好21世紀委員会に湖南省出身の中央社会主義学院副院長の葉小文氏(閣僚クラス)が委員に就任した。池田一崇氏と古屋研二氏が第五回“瀟湘友誼賞”を受賞し、9月30日長沙にて受賞式及び外国人専門家国慶節招待レセプションが行われた。徐守盛省長がレセプションに出席し、賞を授与した。湖南省懐化市出身の漫画家、夏達氏は日本で注目を浴びている。その作品『誰も知らない(原題:子不語)』は日本の漫画家らとともに肩を並べて有名な漫画雑誌に連載されている。湖南日報は「日本から来た“湖南人”」という見出しで湖南省日本人会の松永純氏を大きくとりあげた。 10.湖南省出身の芸能人、中日両国に跨り活躍している。周一囲氏はNHKで放送中の『蒼穹の昴』に主演しており、好評を博している。周一囲氏にとって今回が初めての来日となる。中国人民対外友好協会の李小林副会長、有名女優の殷桃氏らが11月12日午前来日中の周一囲氏を訪問した。東京では段躍中氏のインタビューをうけ、日本湖南人会の名誉会員となった。『中国語ジャーナル』12月号の表紙に周一囲氏の写真が載り、話題となった。また、岳陽出身の純純(李純氏)は、3年間メンバーを務めた人気アイドルグループ、モーニング娘を卒業した。湖南出身の美少女双子デュオ、桜組の桜紅丸氏と桜蘭丸氏が中日両国で活動を展開しており、上海万博のサポータを務めた。このほか、長沙出身の揚琴演奏家、鄭宇氏が12月5日東京で来日20周年記念コンサートを開催した。(訳・作田幸子) |