プレスリリース

20091119

 

第五回中国人の日本語作文コンクール受賞作品

『中国への日本人の貢献』刊行

 

日本僑報社・日中交流研究所

 

 

11月19日、日本僑報社・日中交流研究所主催の第5回中国人の日本語作文コンクール受賞作品集『中国への日本人の貢献』が刊行された。

 

本年も中国の全土から多くの問い合わせや応募があり、学生の部は65大学から1364編、社会人の部では29編、総数1393本もの作文が集まった。

 

応募者は、日本を訪ねるチャンスに恵まれないが、一生懸命勉強して日本語を身につけ、言葉の学習を通じて現実の日本、日本人、日本の社会、日本の文化などに深い興味を持った若者たちだ。本書はこうした自分の目で日本を見たことがないが、将来必ず日本と中国の架け橋になる若者のリアルな対日観をまとめたものとも言える。

 

応募者とほぼ同年代の日本の青年(日中交流研究所でインターンシップ中)の鶴田 和君(明治学院大学法学部三年)が書いた感想をここに引用する。

 

まず、このたくさんの作文を初めて読んだときに衝撃を受けたことは、とにもかくにもその日本語能力の高さでした。率直に驚き、おもわず「こんなに上手な日本語が書けるなんて、何年間も日本に留学していた人達なんですね。」と聞いてしまいました。

その後日本への留学経験がない学生によるコンクールだと教えてもらった時は、本当にもう受賞した人たちのただならぬ日本語学習の努力を感じずにはいられませんでした。

同時に同じくらい驚いたのは、その丁寧でよく感情の伝わる内容です。一人一人が個性豊かな表現と描写をしていて、とても素直に読むことのできる作品ばかりでした。こんなに上手な作文は日本人の学生でもなかなか書けないなあ、とため息が出てしまいました。

本旨である中日関係についても、いずれの作文からも両国友好の熱意や可能性が強く見て取ることができ、是非先頭を切って中日間の掛け橋としての活動をしてもらいたいなと感じました。

是非日本に来て文化交流をしていただきたいです。

 

中国の若者が自分の対日観を翻訳を介さず、直接日本人や日本社会に伝え、日本人や日本社会と交流し、共感を得ているのだ。このように両国民の相互理解が促進し、日中戦略互恵関係の実現を推進することこそが、まさに本活動の意義である。

 

より多くの日本人に中国青年たちの生の対日観を理解してもらうため、日中交流研究所では2005年の第1回から中国人の日本語作文コンクール授賞作品集を発行していて、今回は5冊目になる。第1回からのタイトルは順に『日中友好への提言』、『壁を取り除きたい』、『国という枠を越えて』、『私の知っている日本人』で、これら既刊4冊の作文集も好評を博している。また、『壁を取り除きたい』は、2006年度の朝日新聞書評委員の推薦図書にもなっている。

 

一方、本活動を通じて、中国の大学図書館に日本語の蔵書が少なく、特に地方の大学はゼロに近いことがわかった。そこで、第3回からは「園丁賞」受賞大学に10万円相当の日本語の本を贈呈している。今年の12校を含めて、これまでに計32校に贈呈した。

 詳しくは開催報告http://duan.jp/jp/2009houkoku.htmをご参照ください。

また、本書で取り上げられた企業・団体・個人については下記をご参照ください。

http://duan.jp/news/jp/20091111.htm

 

 

書誌データ

書名:『中国への日本人の貢献』

編者:段躍中(日中交流研究所長)

発行日:20091212

サイズ:A5判、並製

ページ数:240

ISBN978-4-86185-092-9 C0036

定価(税抜):1900

インターネット注文先 http://duan.jp/item/092.html

 

 

 

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