星期日漢語角100回 湖南文化塾開講記念

特別交流会が盛会に開催される

 

82日,日本侨报社创办的星期日汉语角在东京举行第一百次交流会。段跃中摄

 

 

8月2日(日)、日本僑報社・日中交流研究所主催の特別交流会が豊島区立勤労福祉会館で午後2時から開会された。雨模様の天気にもかかわらず、日中文化友好交流を目的として予想を上回る100名以上の出席者が盛り沢山な行事(3部構成)に真摯に参加し、来賓及び講師の方々の話に熱心に耳を傾け、午後5時、盛会裡に閉会した。この特別交流会は、段躍中日本僑報社編集長が外務大臣表彰を受賞した報告会も兼ねて行われた。因みに、開催日の8月2日は、段編集長が初めて日本を訪れた18年前の記念すべき日。(社)日中協会、日中女性経営者の会、日本湖南省友の会、日本湖南人会及び滔天会の各会が特別交流会を後援した。

 

 冒頭、主催者を代表し段躍中編集長が開会の挨拶を行った後、元内閣総理大臣の村山富市氏の祝辞が村山氏と日中関係を交えて紹介された。村山氏は日本湖南省友の会及び日本湖南人会の特別顧問を応嘱されている。

 

本日、「星期日漢語角」がめでたく100回を迎え、「新中国60周年、漢語角2周年記念特別交流会」として開催され、同時に「湖南文化塾」が創設されますことを、関係する皆様方とともに心からお慶び申し上げます。

 

「漢語角100回開催」の偉業に加えて、先に発足した「日本湖南省友の会」及び「日本湖南人会」の誕生に続き、「湖南文化塾」の創設と、日中両国の友好交流の活動が益々充実し、実り多き成果を上げているのは、正に、「漢語角」のような民間団体による、草の根的な粘り強くかつ着実な活動によるものと深く敬意を表するところであります。

 

今や、日中両国は、両国民の信頼関係を基礎として、確実に高度な緊密な関係を築きつつあります。この揺るぎなき関係を更に高めていくためにも、本日の特別交流会をご後援いただきます「社団法人日中協会」を始め関係機関及びその関係者並びに「漢語角100回開催」にこれ迄従事していただいた多くの関係者の多大なご尽力の賜りと存じますことに改めて敬意を表しお礼申し上げる次第です、今後とも格別のご協力、ご支援及びご高配をお願い申し上げます。

 

私も、日本湖南省友の会、日本湖南人会の特別顧問として、引き続き皆様方とともに日中友好の増進発展のため力を尽くしてまいる所存です。

 

最後になりますが、本日ご参集いただいた皆様方のご健勝とご繁栄を衷心より祈念申し上げ、関係機関の益々のご発展をご期待申し上げ、簡単ではございますが、本日の特別交流会開催の祝辞と致します。

 

 

 

◆第100回星期日漢語角の模様◆

 

第100回の記念すべき漢語角では、漢語角活動に関係が深い3氏から挨拶が行われた。

 

まず、四川省大地震に際し、国際緊急援助隊団長としていち早く現地に出向き、迅速かつ果敢な救助活動を展開した小泉崇氏(外務省大臣官房総務課地方連携推進室長)から、まだ余震が続くなど非常に苛酷な状況の中、6日間に及ぶ現地での生々しい支援救援活動の実態の説明が行われた。四川省大地震の悲惨な倒壊現場をとらえたビデオを放映した後だけに、臨場感をもってその模様を受けとめ説明を受けた。洞爺湖サミット時に来日された胡錦涛国家主席から直々に謝意の表明があったことも小泉団長から披露された。

漢語角は、四川省大地震に際して街頭募金活動を実施している。

 

次に、参議院議員西田実仁氏から、出世払いで留学費用を工面し大学在学中の82〜83年に北京語言大学に留学して中国語を学んだこと、10歳の時に満州から日本に戻った母親の影響で中国に関心を持ったこと、更に、東洋経済日報社に勤務し40歳の時に政界に転出し、3中主義(中国友好交流、中小企業対策、中高年対策)を政治モットーとして取組んでいることなどの説明が行われた。西田氏から、もし留学当時に日中友好交流と中国語の習得に資する漢語角の様な会があれば、大変為になり助かったであろうとの感想が述べられた。

これに関連して、段躍中編集長から、8月23日(日)に埼玉(浦和)の漢語角がスタートし、静岡で近く山梨でも企画中である旨、漢語角活動の輪が徐々に広がっているとの報告が行われた。

 

最後に、(社)日中協会理事長白西紳一郎氏(日本湖南省友の会共同代表)から、日中両国が戦略的互恵関係の確立のために、現状の事務次官級会合から米中並みの副総理格会合に格上げし、国際問題を中心に高度な議論を行うべきとの提言が主張された。同時に、湖南省出身の毛沢東の政治的偉業を讃えることなどが強調された。白西氏から、元自治大臣、衆議院議員野田毅氏(日本湖南省友の会、日本湖南人会の顧問)の祝辞が披露された。

 

この度、皆様方待望の第1回「湖南文化塾」が、漢語角100回目の記念すべき時に開催されたことを、まず心からお祝申し上げます。

 

ご高承のとおり「日本湖南省友の会」と「日本湖南人会」が、本年5月24日に発足して以来、精力的な交流活動を続けてこられたことに加え、湖南省及び日本の関係機関及び多くの関係各位が、かかる友好交流のために、多大の尽力を重ねられたことに、衷心より敬意を表する次第です。

 

「湖南文化塾」は、湖南省の歴史、文化、民俗、観光などを通して、特に地方との多岐にわたる人的交流などを介して、日中交流を深める趣旨で設立された非常に楽しみな交流会です。

今や日中間では、様々な友好促進及び交流の機会・場で積極的な活動が行われていますが、私も意義深い「湖南文化塾」の活動を通じて、日中友好に微力ながら貢献したいと決意しています。

 

本日、「湖南文化塾」にご参集いただきました皆様方のご理解とご尽力に深く感謝申し上げるとともに、今後益々のご健勝とご活躍を心から祈念申し上げます。

最後になりますが、「日中女性経営者の会」、「日本湖南省友の会」、「日本湖南人会」並びに「漢語角」のより一層の発展を祈念申し上げ、第1回「湖南文化塾」開設の祝辞と致します。

 

 

 

◆日中翻訳学院の3塾長による講演会の模様◆

 

第100回の記念すべき漢語角の特別企画として、日中翻訳学院の3塾長による講演会が行われた。

 

まず最初に、元摂南大学教授武吉次朗氏(日中翻訳学院武吉塾長)が、「翻訳はおもしろい」と題して、翻訳の基本を中心に、中文和訳のポイントについて実例をあげながら具体的に分かりやすく解説された。結論として、「翻訳はおもしろい。翻訳はおそろしい。翻訳はおくが深い。」との翻訳の神髄が語られ、「いろいろな訳語をしらべ、ならべ、くらべて、最も適切な表現を見つける過程が翻訳の醍醐味。翻訳は自分の思考力を高め、豊にしていく過程になる」と結ばれた。

 

次に、麗澤大学教授三潴正道氏(日中翻訳学院三潴塾長)が、絵画におけるデッサンの基本の重要性を例えに、中国語の基本習得の重要性を指摘された。今日迄の30年間、正しい翻訳者を一人でも多く育成したいとの思いで中国語習得の厳しさを教えている実態を説明された。加えて、中国に関係する学会内でも、案外中国語に精通していない先生方がいる点には驚かされるし、これでは中国の生の情報にアクセスできないなど、非常に憂慮すべき状況と懸念を示された。更に、中国語の基本をしっかり習得する必要はあるが、更に日本語に造詣が深いと、中国語の翻訳作業がどんどん上手くなることが強調された。特に、読み物として三潴氏は人民日報がおもしろいと述べられた。

 

最後に、法務省登録管理官千葉明氏(日中翻訳学院千葉塾長)は、ご自身が外務省(大使館)で礼状などの手紙を実地に作成した実務家としてのアプローチから、同氏が考案した「パーツ式」の手紙の作成方式が中国語習得に非常に効果的である旨を説明された。今後も、中国語習得のための「宝の山」を開くカギとも言えるユニークな「パーツ式」の手紙の書き方を広めていきたいとの抱負が述べられた。

 

 

 

◆湖南文化塾の開講式の模様◆

 

本日の特別交流会の最後を飾って、湖南文化塾が開講された。

 

段躍中日本湖南人会会長から、湖南文化塾の開講の趣旨説明が行われ、張盛開同会事務局長の司会で進行。

 

まず最初に「湖南省DVD」が放映され、会場の多くの湖南省出身者が咳一つなく懐かしい想い出の湖南省の風景などに見入っていたのが印象的。

 

この後、外務省日本参事官、国際報道官などを歴任された千葉明氏(法務省登録管理官)から、「緑の王国」の湖南省の思い出が縷々語られるとともに、湖南省から毛沢東を始め3人の中央政治指導者を輩出しているなど、孫文の辛亥革命に言及して湖南省は革命家の気質が溢れた要地との紹介が行われた。

更に、千葉氏が湖南省で特に3つの好きなものとして、@逆三角形の山々が連なる張家界の秘境的な風景、A詩人の屈原が江投した故事に因む羅の「ちまき」、「ペイロン」の原型など端午の節句の原風景、B新婚時代に訪れた長沙の「シイタケラーメン」の美味しさ、が語られた。

 

 続いて、滔天会世話人代表の宮崎蕗氏(宮崎滔天の令孫)から、辛亥革命の孫文の片腕として活躍した黄興の生家が湖南省にあり、又若き日の毛沢東が湖南省の師範学校時代に宮崎滔天宛に、師範学校での講演依頼をしたためた書状を披露し、宮崎滔天と湖南省とのつながりが語られた。

 

 この後、「日本湖南友好使者」の授与式をはさんで、会場出席者による「湖南知識クイズ大会」を賑やかに楽しんで、湖南文化塾の開講式が予定した全ての行事を終了し閉会した。

 

 

 

◆「日本湖南友好使者」の授与式の模様◆

 

段躍中日本湖南人会会長から、日本と湖南省との文化友好交流に顕著な功績を残された3名の方に対し、「日本湖南友好使者」の称号が授与され、表彰状と花束贈呈が行われた。

 

「日本湖南友好使者」の称号が授与された3氏は、

  千葉 明 法務省入国管理局外国人登録管理官

  渡辺明次 梁祝文化研究所長

  花園昭雄 関東日中平和友好会会長

 

表彰に先立ち、渡辺明次氏及び花園昭雄から、それぞれ湖南省とのつながりについて語られた。席上、渡辺氏は、本年8月から湘潭大学(湖南省)の日本語教師として赴任されるとの報告が行われた。

 

 

千葉 明(ちば あきら) 法務省入国管理局外国人登録管理官

 

千葉氏は、在中国日本大使館参事官、外務省国際報道官などの多彩なキャリアをもち、中国滞在期間は通算8年に及ぶ。その間、全ての省、市、自治区を少なくとも2ラウンド訪問し、訪れた市町村は100ヶ所以上に及ぶ。そこで多くの人と出会い、意見交換・友好交流を重ね相互理解に努められる。同氏は1986年に初めて湖南省を訪問して魅せられ、新妻と供に最初の中国旅行先(90年)としても泪羅を選んだ。数次にわたる湖南省訪問、湖南人との出会い、更に在日湖南人との親睦交流などを通じて湖南省の文化、民俗・風習のすばらしさを紹介。「中国といえば思い出すのは湖南!」と言ってはばからず、特に風光明媚な張家界と端午の節句の原風景、及び長沙の「シイタケラーメン」をこよなく好まれる。50

 

 

渡辺明次(わたなべ あきつぐ)梁祝文化研究所長

 

渡辺氏は、中国留学中に中国語教材の中で強く興味を持った『梁山伯祝英台伝説』と『「孟姜女伝説』の全貌、実相を確かめるべく中国国内11省27地点を実地に踏破して、『梁山伯祝英台伝説の真実性を追う』など3冊、「孟姜女口承伝説集」を執筆、翻訳、編集される。同氏の中国文化追及に執着する気力とたゆまず探求する精神及び行動に、中国の多くの文化人が称賛、非常に高い評価を得られる。特に「孟姜女口承伝説集」完成のため、湖南省には、長沙を拠点として同伝説のあるところ2ヶ所2200kmを調査され、そのとき入手した「中国民間歌謡集成湖南巻県資料本」を全訳し発表される。それから、「牛郎織女」伝説のある「湖南省桂東県普楽郷東水村」を取材し、地元との交流を続けている。09年8月から、湘潭大学の日本語教師として教鞭をとられる。 67

 

 

花園 昭雄(はなぞの あきお)関東日中平和友好会会長

 

花園氏、第2次世界大戦で日本が敗戦した後、45年8月以降も中国に残り、中国人民解放軍に参加し人民解放戦争に従事された。新中国建国後も、湖南省を中心に引き続き治安維持のために任務を遂行し成果を上げ、その後の湖南省、中国発展の基礎づくりに多大に貢献された。87年に関東日中平和友好会の訪中旅行で湖南省長沙市を訪問し、36年ぶりに旧交を暖める。特に、湖南省歴史編纂委員会の委員を永く応嘱された胡杰氏(人民軍の団政治委員、師の政治部主任を歴任)は、老戦友の一人で、86年以来毎年文通を重ねるなど、ともに日中友好の信念を語り合える親しい知己の間柄。又、日中友好活動組織の「関西日中交流懇談会」(宝塚市)が20数年間実施している「中国の子供達への教育支援」活動に関し、同氏は湖南省(桑植県及び永順県)の支援活動に02年頃から賛同し従事される。更に、奥様の遜(ゆずり)様も、日本政府の対外経済技術援助事業の中国語通訳として、88年から数年間、湖南省のいくつかの近代化プロジェクトに参画、貢献される。 80

 

 

小泉崇团长致辞。段跃中摄

 

日本参议院议员、公明党副干事长西田实仁致辞。段跃中摄