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「中国人の日本語作文コンクール」受賞感想文 一篇の作文がくれた、私の未来への扉 李映臻(北京第二外国語大学四年生)
荒れた寒さが続く北京の冬、奨学生当選の知らせを受け取り、驚きと喜び、そして言葉にできない感謝の気持ちの中で、私はこの感想文を書き始めました。 私が第20回中国人日本語作文コンクールに参加することになったのは、本当に偶然の出来事でした。交換留学中、日本語学習に力を入れながらも、どこか単調さを感じていた私は、自分の留学生活に新しい意味や変化をもたらすきっかけを探していました。そんな時、以前作文の授業でお世話になった進藤先生が、このコンクールの募集要項を紹介してくださいました。 「奨学金もあるし、李さんは将来日本の大学院に進学したいと言っていましたよね」 その一言が、私の背中を大きく押してくれました。 日本語作文コンクールへの応募経験はなく、自信があったわけでもありません。ただ、「もしかしたら小さな可能性があるかもしれない」という思いで、先生の丁寧なご指導のもと、約二か月間、作文に集中しました。 そして、受賞者一覧の中に自分の名前を見つけた瞬間、まるで夢のようでした。最終結果の連絡を待っていた日々は、スマートフォンの通知音が鳴るたびに心臓が跳ねるようで、落ち着かない時間を過ごしていました。 二等賞受賞と奨学金選考への案内を受け取った時、緊張が解け、むしろ穏やかな気持ちになったことを覚えています。先生や友人のおかげで、ここまで来られただけでも十分に幸せだと感じていたからです。残された課題は、悔いのないように自分の思いを面接で伝えることだけでした。 2024年11月、授賞式と奨学生面接は北京で開催されました。帰国の準備から授賞式当日まで、すべてが慌ただしくも順調に進みました。授賞式では、多くの優秀な学生と出会い、大使館で表彰を受けるという、これまで想像もしなかった貴重な経験をすることができました。 面接では、私が最初の順番だったため不安もありましたが、面接官の方々が温かく、和やかな雰囲気を作ってくださり、次第に緊張は解けていきました。 「なぜ、もう一度日本に留学したいのですか」 「将来、どのような道を目指していますか」 これまで自分でも深く考えたことのなかった問いに向き合う中で、心の奥にあった思いや目標が自然と言葉となってあふれてきました。その時間は、私自身が自分の将来と初めて真正面から向き合った、大切な瞬間だったように思います。 そして、奨学生として正式に採用されたというメールを受け取った瞬間、頭の中が真っ白になりました。浮かんできたのは、これまで支えてくださった先生方、日本語学習を励ましてくれた多くの人々の姿でした。将来への憧れと、これからさらに努力していこうという決意が、静かに、しかし確かに胸の奥から湧き上がってきました。 このコンクールに参加したことは、間違いなく私自身を大きく変えてくれました。経済的な不安にとらわれることなく再び留学に挑戦する決心を与えてくれたこの奨学金、そしてその機会を与えてくれた作文コンクールは、私の人生における大きな転換点であり、忘れることのできない一ページとなるはずです。 ここで得た勇気と感謝の気持ちを胸に、これからの道を一歩ずつ着実に歩んでいきたいと思います。
第20回中国人の日本語作文コンクール受賞作文集 |