「中国人の日本語作文コンクール」受賞感想文

 

一歩先に意味がある

 

立命館大学大学院 肖晶晶

 

 

 

 

 

梅雨の六月、湿った空気に包まれ、私はこの感想文を書き始めました。

 

中国人の日本語作文コンクールに参加して一年経ちましたが、今再び思い返してみるとやはり夢みたいなことだらけで、不思議な気持ちでいっぱいです。

 

私はこのコンクールを知った最初のきっかけは大学一年生の授業でした。先生は間も無く日本に留学する先輩を授業に招き、この先輩はある日本語作文コンクールに参加し受賞した上で、月10万円もらえる安田財団奨学金の奨学生にも選ばれたと紹介してくれました。入学してから間もない頃の私はまるでこの先の道標を見つかったように胸が高鳴りました。日本に行きたいという思いはあったものの、いつ行けるか、親に負担かけてしまうのではないかとずっと悩んでいました。まだ将来のことを詳しく深く考えたことのない私はただ先輩かっこいい、将来の私もそうなれたらいいなと思いました。

 

そして、時間が経ち、コンクールに参加できたのはすでに3年生の頃でした。ちょうどその頃立命館大学に交換留学する話が決まっていて、コンクールが正式に開催した時私はすでに日本にいました。思い描いた留学生活と現実の厳しさに私は苦しく悩んだ末に、まず自分を変えようと決意しました。その示しこそが今回作文のテーマである「一歩、また一歩」です。他人に好奇心は持っていながら怖がりのあまりに一歩踏み出せない自分はクラスメイトから勇気をもらい、この勇気を読んでくださる皆様にも伝えられたらいいなという願いを込めて、作文を書きました。

 

私の思いは伝わったからか、思いもしなかった一等賞まで選んでいただき、大変光栄に思っていました。さらに、私は幸運にも、北京で開催された表彰式に参加できただけではなく、垂秀夫大使や今回の作文コンクールに参加できなかったら多分一生話すことのない素敵な方々と会食でき、本当に夢のような時間を過ごしました。

 

その後、2023年の冬に安田奨学財団から奨学生として選ばれたというお知らせが訪れ、私はメールを見ながら思わず最初にこの作文コンクールを知ったこと、ずっと丁寧で親切に指導してくれた小野寺先生のこと、ドキドキしながら北京で面接と表彰式に参加したこと等、次々と目の前に浮かんできました。一つ一つの出会いが全て繋いだように思い、感動のあまりに言葉も出ませんでした。最初の一歩を踏み出さないと何も始まらないという聞き飽きるほどシンプルな言葉に私はたくさんの力をもらいました。半年後安田財団奨学金の入団式に参加し、たくさん優秀な方に囲まれ、私はまた奨学生としての責任と誇りを覚えました。

 

私は時々この水の如く止まることのない日々で、どこから何を学び、自分のなりたい自分になれるだろうと考え込んでいます。よくよく考えてみると、今回の作文コンクールに参加したことのように、「意味」は後から付け加えたもので、自分の心に従い、一歩を踏み出すと予想もできぬ「意味」はそこにあります。

 

 

 

 

 

所在是下一步

立命馆大学研究生院  肖晶晶

 

 

梅雨的六月,我嗅着潮湿的空气,写下了这篇文章。

 

距离自己参加中国人日语作文比赛已过去了一年,现在回想起来,这段经历仍像是发生在梦境中一般,不可思议。

 

我初次听说这个比赛还是大一的时候,一天课上老师请来了一位即将要去日本留学的学姐,介绍道她不仅参加这个比赛获了奖,还获得了安田奖学财团的奖学金,一个月能有高达10万日元的补助。那一瞬间,懵懵懂懂的我一下子明白自己可以朝哪个方向努力,心跳都不由得加速了起来。虽然我一直有想去日本的念头,却又时常担心自己何时能去,是否会给父母带来负担。对未来一无所知的我一边感叹那位优秀的学姐,一边期许着自己有朝一日是否也能像她一样。

 

时光流逝,我实际参加作文比赛的时候,已经是一名大三学生了。刚好那个时候我决定去立命馆大学交换留学,当我实际着手写作文时,已经在日本了。为幻想的留学生活和现实的强烈落差苦恼的我,决定从改变自己开始做起,决定改变自己的例子正是我作文的主题“一步,又一步”,一直都对他人充满好奇心,想要去建立联系的自己,却因为内心的恐惧迟迟无法迈出那一步,直到有一天我从同班的日本同学那里获得了善意与勇气。为了把这份勇气传递下去,我把那段经历写进了作文,或许是自己强烈的愿望得到了回应,有幸当选了一等奖,甚至还有幸参加了在北京举办的获奖仪式,不仅结识了很多优秀的同学,还和垂大使以及众多杰出人士一同共进晚餐,想到若自己没有参加这次作文比赛,这一切都不会发生,仿佛命运的齿轮在悄悄转动,这一切如同梦境一般,感动却一直留在心底。

 

2023年的冬天,安田奖学财团发来了邮件,我看着上面写着祝贺自己合格的内容,脑海里浮现的净是让我得以参加这次比赛的人们,让我知道这次比赛的优秀学姐,一直热心认真指导我的小野寺老师,紧张而期待的北京之旅等等,所有人的相遇串联在一起,让我一步步走到了现在。不迈出第一步的话什么都不会发生这般老生常态的道理给予了我莫大的力量,奖学金获得者入选半年后,我参加了财团的入团仪式,在众多优秀的学生的包围下,我感受到做为奖学金获得者的责任与光荣,又获得了继续前进的力量。

 

我时常思索,在这如流水般永不停歇的日子里,我要从哪里学,学到些什么,才能成为理想中的自己,可当我写下这篇感想文时,我意识到就如同参加这次的作文比赛的经历一般,“意义”从来不是事先决定好的,遵从内心,向前走出一步,就会有意料之外的“意义”等着你。