テーマ趣旨説明 ◆テーマ1、AI時代の日中交流―プラットフォームの構築を考える 近年、AI(人工知能)技術の進歩がめざましく、これまで人間が実施していた「考える」や「計画する」をAIが実行し、アイデアやコンテンツを生み出すといったことも可能になってきました。日中交流においてもAI活用はますます盛んになり、効率も良くなると思います。 今年、「中国人の日本語作文コンクール」は20回目の節目の年を迎えます。本コンクールは20年にわたって、日中交流のプラットフォームの一つとして多くの役割を果たしてきました。このプラットフォームについて、評価出来るところもあれば、改善すべきところもあるはずです。 これからのコンクール参加と日中交流について、AI技術を活用した新しいプラットフォームの構築に関する提言をぜひお寄せ下さい。若者の視点からヒントになるような体験談や、斬新なアイデアに満ちた忌憚のない提言を期待しています。 また、日中交流の場で実際にAIをご活用されている方も、ぜひ現場での成功体験や失敗談、今後の課題などをお寄せ下さい。 AI時代におけるコンクール開催や日中交流の方式について、一緒に考えましょう。 ◆テーマ2、先輩に学び、日本語学習を頑張る 2024年、「中国人の日本語作文コンクール」が20回目の節目を迎えます。これまでの累計で、応募者は約5万8000人、受賞者は約3千700人を超えました。 昨年は第1回コンクールの受賞者が、最優秀賞(日本大使賞)受賞者の指導教師をご担当されるまでに成長され、日中両国の注目を浴び、話題の人物になりました。 他にも大学の教授や学部長、国家公務員、新聞記者、出版社の編集者など、多くの受賞者たちが日中両国の様々な分野でご活躍されています。 また、コンクール受賞で奨学金をもらい、日本留学の夢を実現しただけでなく、日本の著名な大学で博士号を取得した方も少なくありません。 それから、2005年から刊行してきた受賞作品集は合計19冊となり、約1200本の受賞作を掲載しました。今までの受賞作は日本語学習者にとって、最高の教科書とも言われています。 それらの受賞作に改めて目を留めたり、過去のコンクール応募経験者、受賞経験者から直接お話を聞いたりするなど、先輩方の足跡をたどることが、日頃の日本語学習のモチベーションを高めるだけでなく、日本語学習の良い参考になるでしょう。 その上で、先輩から学んだこと、そして先輩を超えるにはどうしたらいいかなどを、独自の視点・観点でまとめてください。 ※上級生や卒業生の、コンクール「以外」の日本語関連の話(日常的な日本語学習法、N1の試験対策、ボランティアの経験など)「だけ」に基づいて執筆しても良いです。 ◆テーマ3、私を変えた日本語教師―先生への感謝状 日本語作文コンクールには毎年、多くの力作、秀作、労作が寄せられますが、これは日ごろから日本語を学ぶ中国人学生を熱心に指導されている日本語教師のご尽力の賜物だと思われます。 学生の皆さんが、日ごろ指導を受けている日本語の先生から学んだこと、とくに自分の生活や学習態度、考え方などを大きく変えた先生の教えを、具体的にまとめてください。それをもって学生側から日本語教師に感謝の気持ちを示すとともに、先生方にはその作文を今後の指導の参考にしていただければと考えています。 これまでに寄せられた作文には、単身中国へわたり異郷で奮闘している日本人の先生や、自らの学習経験や留学体験を生かして丁寧に指導している中国人の先生など、多くの優れた日本語教師の姿が描かれていました。 ぜひ皆さんも、それまでの自分を変えるに至った日本語の先生のユニークな教え、立派な教え、学ぶべき教えなどを作文にまとめてください。教室で学んだことだけでなく、その先生の姿勢や生き方から学んだ点もあるでしょう。 そしてその教えによって、自分がどう変わったのか、どう成長したのかを振り返ってみてください。作文に表すことで、あなたの先生の真の教えと、先生への感謝の念が一層ハッキリすることでしょう。 ※参考書籍『中国の日本語教育の実践とこれからの夢』 ※参考書籍『私の日本語作文指導法――日本語教師による体験手記』 |