中国人の考えと行動パターンを理解してもらうために

中国人为什么爱大声说话?

中国人がいつも大声で喋るのはなんでなのか?

  ――加藤嘉一・首席審査委員訳

 

2011.11.16 加藤嘉一さんと段躍中 広州にて

 

広州で久しぶりに旧友の加藤嘉一さんと再会した。中国人の日本語作文コンクールについて相談したところ、彼はとても評価してくれると同時に、第8回から審査委員も務めてくれることになった。来年のテーマについて、段躍中が提案した中国語タイトルの直訳、「中国人はなぜ大声で喋ることは好きか」をしばらく詰めながら考えた。一緒に考えてくれた加藤さんはより自然な日本語タイトルをつけてくれた。それが今回のテーマである。加藤さんは「これはとても素晴らしいテーマですね、日本語に関しては僕が翻訳しますよ。」と話してくれた。

 

日中国交回復40周年の節目の年に、こんな日常的なテーマで行けるかどうか正直心配だ。段躍中が広州で開催された中国公共外交2011年次総会を参加のため、持参した最新書籍は「中国人はなぜうるさいか」。広州会議の内容は中国人の新しい国際イメージに関する公開シンポジウムであった。国内外で中国人の言動について議論されていることを知り、いままでの作文テーマとは違う内容にしたいと考えた。具体性に欠ける抽象的なテーマではなく、中国人がいつも大声で喋るのはなんでなのか?について、率直に様々な視点から書いてもらえれば、日中草の根レベルにおける相互理解に役に立つほか、国交回復四十年の記念にもなるはずと考えた。

 

中国は少数民族を含め56民族がいて、それぞれの文化と習慣も違う。大声で喋ることは、中国人の情熱を表し、お客さんに対する“もてなし”とも言える。少数民族の人々は、大声で歌い、愛情の伝え方も大らか、率直である。大声で喋ることは、中国ではごく普通のことで、特に嫌と感じる人は少ない・・・など中国人の考えを紹介する一方、公共の場では、日本人のように大声を控えるのが基本マナーであり、民族性にも合致することを理解してもらえればと思う。特に海外旅行に行くことが多くなった中国人は、外国人の前で、その国と地域のルールを守ることは基本ではないか。

 

大声で喋る文化の良い面と悪い面について、中国人の考え方などを貴方が理解している視点から紹介し、日本人に理解して欲しいことを説明してもらいたい。中国人が国際社会で生きていくうえで、改善すべき部分は素直に認めるべきだと考える。今回のテーマ作文を通じて、日中国民の相互理解と信頼関係が一層高まることを祈っている。ぜひ皆様からの忌憚なきご意見を頂戴したい。

 

段躍中(日本僑報社編集長・日中交流研究所所長)

2012年元旦