第五回「中国人の日本語作文コンクール」表彰式 宮本大使 祝辞 第五回「中国人の日本語作文コンクール」表彰式にあたり、受賞者の皆様に心よりお祝いを申し上げます。また、残念ながら受賞にはいたらなかったものの、一所懸命に努力した全ての応募者の皆さん、そして応募者を指導された教師の方々にも、同様にエールを送りたいと思います。 2005年から開催されている本コンクールは、本年で5回目の実施となりましたが、今回1,300本を超える優秀な作品が寄せられたことが示すとおり、この5年間で中国各地の日本語学習者にとって大きな励みとなるイベントに成長しました。本コンクール関係者の皆さんのご尽力に対し、敬意を表したいと思います。 日中関係は近年ますます緊密になり、日中両国は、現在、「戦略的互恵関係」の構築に取り組んでいます。しかし、日中関係を将来にわたって安定的に発展させていくためには、日中両国民の間、特に次世代を担う青少年の間の相互理解を深めることが必要です。今回の応募作文を見ると、若い世代である応募者の皆さんが、それぞれの立場で日中交流を進め、日本理解を深めていることが感じられ、非常に頼もしく感じます。 また、日中関係を更に強固なものとしていくためには、日中両国が様々な分野での協力を深め、パートナーとしての信頼関係を強化していくことも必要です。日中両政府は、東アジア地域の問題のみならず、国際社会の問題についても協力を進めていますが、草の根レベルでの日中間の協力の輪を広げていくことも重要です。今回の応募者の皆さんには、今後も、それぞれの立場から、日中相互理解の促進や日中間協力の拡大に向けた活動を続けていただきたいと思います。 皆さんが、“新しい時代の新しい日中関係”の担い手として活躍されることを心から期待しています。 2009年12月12日 在中華人民共和国日本国特命全権大使 宮本 雄二 |