第三回『中国人の日本語作文コンクール』表彰式

宮本大使祝辞

 

 

第三回『中国人の日本語作文コンクール』の表彰式にあたり、受賞者の皆様にお祝いを申し上げると共に、本コンクール開催に当たってご尽力された日本僑報社、日中交流研究所はじめ関係者の皆様、日本語教育に携わっていらっしゃる先生方に、心からの敬意を表します。

 

今年の募集作文のテーマは「日中相互理解」と「日中環境保護協力」とのことですが、これは今後の日中関係を発展させる上で実に重要なテーマであります。さらに受賞作品の題名からは、日本語を学ぶ若い世代の方々の日中関係についての関心がひしひしと 伝わって参ります。今後もぜひ実際の日本を、その多様な面を知っていただければと希望します。

 

皆様もご存知の通り、今年は日中国交正常化35周年の記念の年です。また、昨年末の首脳交流を経て、日中両国政府は、日中関係を高次元の新しい「戦略的互恵関係」に発展させることで合意いたしました。そして文化交流をその重要な支柱として、日中両国では本年を「日中文化・スポーツ交流年」として、両国各地でさまざまな文化・スポーツを通した交流活動が繰り広げられております。北京オリンピックが開催される来年は更にかかる交流が進むことを期待します。

 

言葉は文化であり、言葉を学ぶことは相手国の文化を学ぶことです。今回はこの「中国人による日本語作文」コンクールに合わせ、「日本人による中国語作文」のコンクールも行われたとうかがっております。今回のコンクールに参加した人たちが、将来さまざまな分野で日中交流の架け橋となられることを期待しています。両国の人々が互いに等身大の相手を理解するためにも、相手の国の若者のすぐれた作文が広く読まれることを願っています。

 

皆様のますますのご活躍、ご健勝をお祈りして、私からのお祝いの言葉とさせていただきます。

(在中華人民共和国日本国特命全権大使 宮本雄二)