尖閣列島・釣魚島問題をどう見るか


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尖閣列島・釣魚島問題をどう見るか
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書名 尖閣列島・釣魚島問題をどう見るか
著者 村田忠禧
発行 日本僑報社
判型 四六判123頁 並製
定価 1300円+税
発行 2004年7月1日
ISBN 978-4-931490-87-1 C0036
注文先 http://duan.jp/item/87.html
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目次
 釣魚島への中国人上陸問題の本質
 尖閣列島・釣魚島問題をどう見るか
――試される二十一世紀に生きるわれわれの英知
   1.はじめに
   2.歴史的事実はどうであったのか
   3.明治政府の公文書が示す日本の領有過程
   4.日本の領土に編入されてから
   5.狭隘な民族主義を煽る口実としての領土問題
   6.試される二十一世紀に生きる者の英知
 琉球国絵図を見て
 あとがき
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マスコミに取り上げられたこの本の 書評はこちら
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抜粋:
これまで見た通り、歴史事実としては日本が尖閣列島と呼ぶ島々はほんらい中国に属していた。琉球の付属島嶼ではなかった。日本が一八九五年にこれらを領有するようになったのは、日清戦争の勝利に乗じての火事場泥棒的行為であって、決して正々堂々とした領有行為ではない。
一方、周恩来が率直に語っている通り、中国側もこの島の問題はすっかり忘れていた。このような歴史事実をごまかしてはいけない。事実を事実として受けとめる客観的で科学的な態度が必要である。研究と称しながら、実は意図的な事実隠しをしているものがおり、学者の論を絶対に鵜呑みにしてはいけない。この拙論にたいしてもそのような態度で接していただきたい。
われわれは政府、政党、マスコミなどの見解を公的なものとして素直に受け入れてしまいがちである。しかし必ずしもそれらが正しいとは限らない。われわれにとって大切なのは真実、真理であって、狭い国家利益ではない。国家の支配者は自国の利益に不都合と彼らが判断することは隠蔽したがる。その点は政党、マスコミも同様である。
単に尖閣列島・釣魚島の問題だけを孤立的に見るのでなく、沖縄問題、台湾問題という全体の流れのなかで過去の歴史を、そして現在を見る必要がある。
領土問題のような国家間で見解の対立する問題が発生した場合には、対立する意見にも耳を傾け、冷静かつ平和的に問題を解決しようとする精神を常に持つ必要がある。
そしてなによりも第一に相互に相手を挑発することで狭隘な民族主義や偽物の愛国主義を煽動するような行動は絶対に慎むべきあり、反対すべきである。この点でわれわれは周恩来やケ小平の対応に学ぶべきであり、彼らを乗り越えるだけの英知をもっていないことを自覚し、反省する必要がある。
日本と中国の国家関係はまだ「初級段階」にあるに過ぎず、より高級な段階に達するためには双方の不断の努力が必要である。
−−村田忠禧横浜国立大学教授の著書『尖閣列島・釣魚島問題をどう見るか』http://duan.jp/item/87.htmlより


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