2002.8.15 赤い夕陽と黒い大地


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2002.8.15 赤い夕陽と黒い大地
\1,980
竹内治一著、だ志剛訳『赤い夕陽と黒い大地』 日本僑報社より刊行
                      
 中国黒龍江省社会科学院名誉研究員、大阪在住日本人作家、医学博士である竹内治一氏の小説『赤い夕陽と黒い大地』(中国語タイトル:《血色残陽映黒土》)は、中国黒龍江省社会科学院助教授だ志剛氏の翻訳により、日中両国語の合本という形で、小社初めての小説として上梓する運びになりました。
 この小説の内容は著者が次のようにまとめています。
 「日本がデッチあげたいわゆる『満州国』の日本人、中国人などの悲惨な実態を述べています。
 不思議なことに日本政府は、日本が起こしたあの『十五年侵略戦争』という大事件について総括をまったくしていません。五味川純平とか中西れいなどを始めとする作家らによってわずかにその実態が語られていますが、まだまだ不十分と言わざるを得ません。特に医師について言えば、第731部隊などは医師の多くは沈黙したままです。最近、日本医師会がある会合で、日本医師会は第731部隊には関係がないという意味のことを述べていますが、果たしてそれでよいのでしょうか。自分たちがやらなかったからといって無関係だとするのが正しい方法なのでしょうか。少なくともナチス迎合を反省したドイツ医師会とは雲泥の差があると思います。
 私はこの小説で一定の方向を示唆しましたが、本当の解決はこれから当然議論すべきです。」
 著者は発刊式での挨拶の中に、また次のように述べています。
 「戦争は無意味で無残です。二度とあってはならないと思います。だが現実には戦争はなくならないし、日本国憲法第九条すらいま為政者によって変えられようとしています。私はそのようなことは絶対あってはならないと思いこの小説を書きました。さいわい本書をひもとかれる人々はその点への配慮をお願いいたします。
 本書を連載中の二年半に私は二度大病を患いました。助かったのはまったく不思議なくらいです。さらに幸運な事は、私はこの小説などにより、中国黒龍江省社会科学院より名誉研究員の称号すら戴いたのです。本当に幸せだと感じています。いまはただ、これからの余生は平和と民主主義、そして日中友好の増進のために一層努力して行きたい、ただされだけであります。」
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http://book.duan.jp/815.htm


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