バンナの恋
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バンナの恋
\1,760
高纓原著 王敏監修 田中須磨子訳 日本僑報社 ISBN978-4-86185-053-0 C0098
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【内容紹介】
バンナとはシーサンバンナ(西双版納)のことです。西双版納は中国雲南省南部の辺境の地、タイ族自治区です。シーサン(西双)は十二の意味で、バンナ(版納)は地方の意味です。ここは熱帯の風景が美しく、豊かで潤いのある地です。タイ族の娘は美しく温和で情がこまやかです。歌や踊りがとても好きだと言われています。古くから内地の漢族の男性が、ここに来るとすぐにタイ族の娘と恋をし、故郷のことを忘れてしまいます。
本書は文化大革命が起こった時に、北京から来た知識青年劉暁海とタイ族の娘玉罕の感激にむせぶ恋物語ですがつらい悲劇でもあります・・・当然この小説は政治事件の記録ではありませんが、困難な中での人間性、人情に、真・善・美を収め、劉暁海、玉罕、祁冬艶の生き生きとした姿を描きました。彼らは信頼すべき中国青年であり、読者の心にとどまることの出来る人間です。
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著者略歴 高纓:1929生まれ。詩人・作家。中国作家協会理事、作家協会四川省支部副会長。主な著作は、詩集『大凉山の歌』『丁佑君』、小説『雲の流れるはて』『達吉と父親』、『蘭』、散文集『西昌の月』『竹楼の恩』、自伝エッセイ『母の心』など多数。邦訳書に『孔雀の舞』『薛瑪姑娘』『無言の愛』がある。
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監修者略歴 王敏:法政大学国際日本学研究センター教授(専攻=日中比較研究・日本研究・宮沢賢治研究)、政策研究大学院大学客員教授、上海・同済大学客員教授、日本ペンクラブ国際委員。人文科学博士(お茶の水女子大) 1954年、中国・河北省承徳市生まれ。大連外国語学院大学日本語学部卒、四川外国語学院大学院修了。文化大革命後、大学教員から選出の国費留学生として宮城教育大学で学ぶ。 [主な受賞] 90年中国優秀翻訳賞、92年「山崎賞」、97年「岩手日報文学賞賢治賞」。 [主な著書]「宮沢賢治・中国に翔ける思い」(岩波書店)「謝謝!宮沢賢治」(河出書房新社)「宮沢賢治と中国」(サンマーク出版)「『押し』の中国 『引き』の日本」(インターワーク出版)「花が語る中国の心」(中公新書)「中国シンボル・イメージ図典」(東京堂出版)「中国人の『超』歴史発想」(東洋経済新報社) 「なぜ噛み合わないのかー日中相互認識の誤作動」(日本僑報社) ほか。 NHK番組「視点・論点」、テレビ朝日「徹子の部屋」などテレビ出演多数。
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訳者略歴 田中須磨子:1933年生まれ。小学校3年から6年までの4年間を、中国天津ですごし、1945年、終戦で引き揚げる。文部省図書館職員養成所を卒業後10年間、司書として大学図書館に勤務。以後家庭に入る。日中国交回復以後中国語を勉強、中国の文化や歴史に興味を持つ。王敏氏の紹介で高纓氏の著作を知り、成都に旅行して高纓氏と会う。以後彼の小説『ゴビ砂漠』『貝』『薛瑪姑娘』『無言の愛』などを翻訳。
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