三つの国境を越えて
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三つの国境を越えて
\2,090
【内容紹介】
十五歳の亦行は日本生まれ日本育ち中国人の少女で、高校一年生のとき、サンフランシスコ郊外のアルバニー高校に一年間留学しました。そこで十七歳の陸藝(ルイ)さんと出会いました。ルイは上海で生まれ、小学校二年生から日本の公立小・中学校教育を受け、中学校一年生の時家族とアメリカに移住した中国人です。二人の少女は共通のバックグラウンドと経験を持ち、三つの国境を越えて、学校生活を通して自己発見のプロセスを写しだし、この本を企画、執筆しました。
この本では、日本にいたとき、受動的で無気力な心理状態だった二人の少女が、アメリカの高校に入ってから自分で考え、積極的に取り組み、自己発見に至るまでのプロセスについて、細かく描かれています。対照的な学校生活を通して語られる個性、創造性、多様性にあふれる教育の方法、学生と教師の相互関係、大学選考のあり方、さらに国境を越えた子供たちのアイデンティティ形成のプロセス・・・。日本とアメリカという二つの社会の違いが二人の少女の目を通じてはっきりと写し出されています。
この本はただの二人の少女の自己発見のエピソートだけではなく、多民族社会へ移り変わろうとしている日本の小、中、高校の教員にとって、個性、多様性と創造性を育てる教育方法の事例研究のような参考書籍になると思います。また、アメリカ高校の教育内容、教育方法と大学の入試への取り組みが本人たちの体験から描かれているので、アメリカ留学を計画している学生や親などの一般読者に対して、リアルな留学エッセイとして読まれることも多いと思います。
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【著者略歴】
■丁亦行(べべ)1987年、茨城県つくば市で筑波大学大学院の中国人留学生の両親の間に生まれる。保育園、小学校、中学校、高校すべて、日本の学校に通った。両親の仕事の都合で、つくば、宇都宮、横浜、名古屋など6つの保育園を転々とし、小学校は三重県の久居市、中学校と高校は鈴鹿で過ごした。2002年9月高校一年生のとき、母親の仕事の都合でアメリカ、カリフォルニア州サンフランシスコ郊外アルバニー高校に一年間留学。現在は中央大学法学部法律学科一年生。
■陸藝(ルイ)1984年中国上海で生まれる。四歳からピアノを始め、その後数々の賞を取ってきた。小学校二年生の時、父の仕事の都合で日本にやってきて、東京と埼玉の公立学校に通った。そして中学一年のとき家族全員アメリカへ移民し、カリフォルニアのアルバニーというまちに移住した。アルバニー高校を経て、今はカリフォルニア大学バークレー校に在学中。
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